第5話 ページ5
｢‥‥‥‥だめだ！｣
全然集中出来ない。
そりゃそうだ。初めての生放送で、しかも初めての生身での参加だ。落ち着くわけないし、それこそなにを考えて動いたらいいのかも分からない。
お手上げだ。
｢‥‥(こうなったら、)｣
教えてもらうしかない。
もしかしたら、生放送のタブーなんかもあるかもしれない。聞くしかない。先輩方に！
それに、カメラ回ってそこで初めましてなんてめちゃくちゃ失礼じゃないだろうか？絶対失礼だ。わたしなら多分殴ってる。
そうと決まれば、行動は早かった。
とにかくはやく安心したかった。
楽屋の扉を出て、きょろきょろと辺りを見回してみる。
｢‥‥‥‥隣じゃん｣
彼らの楽屋は、普通に隣だった。
｢‥‥ひっひっふー、ひっひっふー｣
わたしなりの深呼吸で、扉の前に立つ。
存在は知っているが、もろ初対面だ。しかも、この世界じゃものすごく先輩だ。いや、わたし自身後輩なんて立場もおこがましいのかもしれない。
普通に怖い。
いや、兎にも角にもまずは挨拶だ。
それで、聞けそうな雰囲気なら、少しアドバイスをもらおう。どんな心構えで、臨めばいいか。
｢‥‥(行こう)｣
ぐっと手を握って、
コンコン。
ノックをしてみた。
｢入ってます｣
‥‥え？
思わず、扉に貼られた張り紙を見る。
｢M.S.S Project様｣と書いてある。トイレじゃないよね？
声も出せずにそのまましばらく呆気に取られていると。
カチャリと、扉があいて。
｢‥‥‥‥ちわ｣
鬼のお面が出てきた。
｢‥‥こ、こんにちは｣
言い終えて、ハッとする。
いやいやいや、何しに来たんだお前は。
｢あ、あの！本日共演させていただくA‥‥いや違う！！��ハジメ��です！！！ごめんなさい！！｣
もう泣きそうだ。
待って、わたしいま本名言ったよね。
しかも最後謎に謝ったよね。え、なんで？
目の前に顔だけ出してる鬼のお面からは、沈黙しかない。え、どんな感情ですか、なんの沈黙ですか！！
｢‥‥‥‥よ、よろしく‥‥っ｣
｢‥‥よろしくお願いします‥‥｣
あ、笑ってたのね。そうだよね、そりゃそうだ。
情けなくなって俯く。
いや、負けるな。まだご挨拶しなきゃいけないのは、３人もいる！
｢ご挨拶させて頂きたいのですが、ほかの皆様はお手隙でしょうか｣
｢お手隙ですよ。お待ちください｣
そう言って引っ込む鬼。
あれ、名前聞いてない。あの人なんだっけ？
→
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こばやし(プロフ) - うるみさん» コメントありがとうございます！書いてる本人もちょっと笑ってました！これからも頑張ります！ありがとうございます！ (2017年5月15日 23時) (
レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
うるみ(プロフ) - どうしてくれるんですか！腹筋崩壊したじゃないですか！あなたは神ですかｺﾉﾔﾛｰ!面白すぎ！ (2017年5月14日 16時) (レス) id: 3e99147b7d (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - のあさん» コメントありがとうございます！1番だなんて！！なんと嬉しいことでしょうか……！大変励みになります！このままもりもり書き進めてゆきます！頑張りますっ！ (2017年4月29日 4時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 新作楽しみにしていました！このジャンルではこばやし様の作品が1番好きです！更新楽しみにしています！ (2017年4月29日 3時) (レス) id: 77fd8cb64d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こばやし
| 作成日時：2017年4月29日 1時
