第28話 ページ28
『ちなみに打ち合わせは一切なしです』
「いやそりゃアポなしなんだから当たり前でしょ!」
『そうだった』
天然かよ。
『そんじゃかるーくランクマッチ行ってみますか』
「軽くランクマ行っちゃうんですね」
『最近調子はどうですか?』
「まぁぼちぼち‥‥」
『始まりました』
「マイペースかよ!!」
なんだこの天然記念物は!
この脈絡のない会話にもういちいちつっこむのもキリがない。こっちはまだ突撃されて混乱中だ。成るようになれ。
「リスキル行きます?」
『いってきまーす』
「じゃあサポートしまーす」
『あざーす。‥‥あっ、やられましたー』
「ええー!!!!??」
開始早々、目の前で頭をぶち抜かれててマジで笑ってしまった。
『軽く行かれましたねぇ』
「スンッて‥‥っ、1発で‥‥!沈んでった‥‥!!」
『ふふっ‥‥笑いすぎじゃない?』
そういうえおえおさんも笑う声が高い。
ちょっと不安だったけど、なんとか楽しくなりそうだ。
わたしも笑いすぎて続けざまに撃ち抜かれて死んでしまったが、ゲームパッドを握り直して息を深く吸う。
「よし、やられたからにはやり返しますか、隊長」
『そうだな、隊長』
「いや隊長あなた!」
『間違えた』
いや天然かよ!!
「これはやべぇ」
外が明るい。
気付けば4時間も経っていた。
『時間大丈夫ですか?』
録画を終了したのか、ちょっと落ち着いたトーンで問いかけられた。
「だめですね。もう仕事です」
『‥‥なんかすんません』
「いやいや、楽しかったから大丈夫です」
うん、相変わらずめちゃくちゃ楽しかった。
まさかえおえおさんとマンツー実況をやることになるとは。
『編集してアップしてもいいですか?』
「いや、今更ですか‥‥」
『一応聞いとかなきゃと思って』
「むしろお任せしていいんですかね」
『任せてください』
「お願いしますっ!てゆか、録画時間的に単発で1本にまとめるの大変そうですね‥‥」
『シリーズ物にするんで大丈夫です』
「はいっ!?」
またまた驚いた。
え?単発じゃないの?これ?続き物にするの?!
『まぁデイリーミッションとかもあるし、なかなか面白いと思いますよ』
「ま、まじか‥‥」
『だめでしたか?』
聞かれて、笑ってしまった。
だめなわけあるか。めちゃくちゃ楽しそうじゃん。
「全然!」
思いのほか大きな声で答えれば、
『良かった』
嬉しそうな声が聞こえてきた。
多分、いま笑顔なんだろうな。
『おやすみなさい』
「はや‥‥」
→
153人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こばやし(プロフ) - うるみさん» コメントありがとうございます!書いてる本人もちょっと笑ってました!これからも頑張ります!ありがとうございます! (2017年5月15日 23時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
うるみ(プロフ) - どうしてくれるんですか!腹筋崩壊したじゃないですか!あなたは神ですかコノヤロー!面白すぎ! (2017年5月14日 16時) (レス) id: 3e99147b7d (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - のあさん» コメントありがとうございます!1番だなんて!!なんと嬉しいことでしょうか……!大変励みになります!このままもりもり書き進めてゆきます!頑張りますっ! (2017年4月29日 4時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 新作楽しみにしていました!このジャンルではこばやし様の作品が1番好きです!更新楽しみにしています! (2017年4月29日 3時) (レス) id: 77fd8cb64d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こばやし | 作成日時:2017年4月29日 1時