第20話 ページ20
｢‥‥‥‥‥‥｣
｢‥‥‥‥｣
なにこの沈黙。
きっくんさんは、その大きな瞳をぱちぱちと瞬かせて、黙り込んだ。え、なに。もしかしてなんか付いてた？
｢‥‥帽子も脱いで！｣
｢え、あ、はい｣
やっと喋ったと思ったら、セクハラまがいのことを言われた。
まぁ帽子は皆さんの前で1度取れてるので、戸惑いながらも脱ぐ。
｢ちょっと触ってもいい？｣
｢え？｣
｢いやいや！髪の毛いじるだけ！｣
｢あ、ああ、どうぞ｣
もはやセクハラだろこれ。
じっとしてると、きっくんさんがわしゃわしゃと髪の毛をシェイクし始めた。
そしてもう一度、手櫛でするすると整える。ああ、帽子かぶっててぺったんこになってたからか。なるほど。
｢きっくんどう？Aちゃん可愛い？｣
FBさんの声が後ろから聞こえる。
おい、どんな質問の仕方だよ。失礼だろ。
｢‥‥‥‥び｣
｢‥‥び？｣
｢美少女だ！！！！！！！！！｣
はぁあ！！！！？？
突然、カッと目を見開いて、手を大きく上にあげて、オーバーリアクションで叫んだ。
｢いやいやいやいや！！何それやめてください違いますから！！！｣
｢ええーー！！超見たい！！｣
｢ちょっとこっち向いて｣
｢嫌です！！！！｣
｢お願いちょっとでいいから！｣
｢絶対無理！！！｣
大慌てで帽子とマスクを装着してきっくんさんのほうを見れば、わたしの後ろを指さしてゲラゲラ笑っている。
え？なに？どゆこと？
｢お前らの顔超ウケる！！！｣
｢おいきくお！！てめぇ調子乗ってんじゃねーぞ！！｣
｢さてはてめぇ騙しやがったな！？｣
｢いやでもほんと！可愛いよ！それは嘘じゃないから大丈夫っ！｣
安心してとでも言うように、ぐっと親指を立てるきっくんさん。
ああなるほど。他のみんなには見えてないのをいい事に、わたしを超絶美少女に仕立て上げるつもりだったのか。
なにが大丈夫！ぐっ！だよクソ金パ！！
｢なんのフォローにもなってないし別に可愛くないです普通ですさっさとあっちいってください｣
｢えーめっちゃ嫌われたんだけどー｣
｢ざまぁ見やがれ！｣
熱い。顔が熱い。ほんとにびっくりした。
のそのそと四つん這いでテレビの前まで戻るきっくんさん。くそ、ムカつくほどコンパクトなお尻だ。もういっそ蹴り飛ばしたい。
｢ねぇねぇAちゃぁーんちょっとでいいからマスク外してよぉー｣
｢きもいですFBさん近寄らないで｣
｢ひどすぎない？｣
もうやだ！絶対この人たちの前でマスク取らない！！
→
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こばやし(プロフ) - うるみさん» コメントありがとうございます！書いてる本人もちょっと笑ってました！これからも頑張ります！ありがとうございます！ (2017年5月15日 23時) (
レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
うるみ(プロフ) - どうしてくれるんですか！腹筋崩壊したじゃないですか！あなたは神ですかｺﾉﾔﾛｰ!面白すぎ！ (2017年5月14日 16時) (レス) id: 3e99147b7d (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - のあさん» コメントありがとうございます！1番だなんて！！なんと嬉しいことでしょうか……！大変励みになります！このままもりもり書き進めてゆきます！頑張りますっ！ (2017年4月29日 4時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 新作楽しみにしていました！このジャンルではこばやし様の作品が1番好きです！更新楽しみにしています！ (2017年4月29日 3時) (レス) id: 77fd8cb64d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こばやし
| 作成日時：2017年4月29日 1時
