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第13話 ページ13

ポンッ。

スカイプの、独特な音が聞こえた。


「‥‥もしもーし」
『‥‥もしもし』
『お、Aちゃんだ!』

もう誰が誰だかわからない声が次々に聞こえてくる。
今日は、実況撮影前のお試しプレイである。
グループ通話を繋いで、今回集まったのは、確かFBさんとえおえおさん。

「お久しぶりです、ハジメです!ハジメ!ハ、ジ、メ、です!」
『相変わらず元気だねぇAちゃんは!』
『まじ眠い』

確信犯でがははと笑うFBさん。この顎サングラスが!ハジメと呼べよハジメと!!
そしてえおえおさんはかなりローテンションである。あれ?こんな声低かったっけ?

『今日は撮影無しで、普通にオンラインでやってみよう!』
『‥‥え、実況撮るんじゃないの?』
「なんでえおえおさん聞いてないんですか‥‥」
『俺FBに無理矢理参加させられただけなので』
『ちゃんと言ったよ!!』
「ちょ、うるさ」

なんだこいつら、ちゃんと打ち合わせしとけよ。

ため息を我慢して、ヘッドフォンを装着し直す。
今日はこの3人で、R6Sをゆっくりまったりオンラインプレイする予定だ。
さっそくPC版のソフトを起動して、ルームを作る。

「出来ましたよ」
『ありがとう!』
『シージとかめっちゃ久々』
『実を言うと俺もなんだよね』
「ぶっちゃけわたしもです」
『なんでこのゲームにしたの?!』

わざとらしく声を上げるFBさん。
いや、選んだのお前だろ!!!!

接続中の画面に、2人のものと思われるアカウントが入ってきた。

『Aちゃんこんなマイナーなゲーム知ってるなんて、ほんとにFPS好きなんだね!』
「好きですねー。やってて気持ちいいですし、意外と頭使うから、上手くいった時の快感がやばいです」
『それはわかる』
『FPSやってると、いかにヘッドショット狙えるかに命かけてる時期あるよね!!』
「わかる!!」
『めっちゃわかる』

やばい楽しい。
今まで、こんなふうにゲームについて語れる友達がいなかった。まさかFPSあるあるについて談義出来る時が来ようとは。

「始まりますよ」
『よーし、人質早いとこ見つけ出してぶっ殺せ!!』
『殺すな!!』

FBさんのアホみたいな掛け声に、すすっていたコーヒーを吹き出すところだった。いやこれ人質助けるゲームですから!!


そんなこんなで始まった、真夜中のFPSゲーム大会。


未だになんでこの人たちとこんな事やってんのか理解出来なかったけど、ニヤニヤする口元を隠しきれず、対面じゃなくて良かったと心底思った。


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こばやし(プロフ) - うるみさん» コメントありがとうございます!書いてる本人もちょっと笑ってました!これからも頑張ります!ありがとうございます! (2017年5月15日 23時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
うるみ(プロフ) - どうしてくれるんですか!腹筋崩壊したじゃないですか!あなたは神ですかコノヤロー!面白すぎ! (2017年5月14日 16時) (レス) id: 3e99147b7d (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - のあさん» コメントありがとうございます!1番だなんて!!なんと嬉しいことでしょうか……!大変励みになります!このままもりもり書き進めてゆきます!頑張りますっ! (2017年4月29日 4時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 新作楽しみにしていました!このジャンルではこばやし様の作品が1番好きです!更新楽しみにしています! (2017年4月29日 3時) (レス) id: 77fd8cb64d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こばやし | 作成日時:2017年4月29日 1時

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