【MS.SP】不戦勝宣言【GTAパロ】 (ページ23)

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第22話ページ23

｢簡単に言うと、殺し屋集団だ｣

あろまの言葉に、きゅ、と息を飲んだ。

｢こ、ろしや‥‥｣
｢やってる事自体は、俺たちと大差ねぇ。依頼があれば、盗みも、殺しも、何だってやる。だが、こいつらには１つ通り名があってな｣
｢通り名？｣

｢＂同業殺し＂｣

ピンと、糸を張ったような、緊張感が、部屋を包んだ。

｢‥‥black lily｣

つぶやくようなえおえおの声に、あろまはこくり、と頷く。

｢クロユリ‥‥不吉な名前だな｣
｢俺たちのような＂グループ＂の便利屋だけじゃない、そこそこ規模のある同業のやつらも、片っ端からやられてる｣
｢‥‥ちなみに、２人、殺してるけど｣

わたしの言葉に、あろまは、ああ、と低く返事を寄越す。

｢恐らく、どちらも幹部だ｣
｢‥‥図らずも、喧嘩を売ってしまったということか‥‥｣

項垂れるFB。

不確定な要素が多分にあるせいで、実感が湧かない。
ただ、どちらにせよ、争いは避けては通れないと。
そういうことだろう。

｢残念な事に、前回の抗争で狙撃組だった俺とFBは顔が割れてる。ゴーグルとマスクで潜入してたお前ら３人は、恐らく1発狙い撃ちされるようなことは無いと思う‥‥いや、思いたい｣
｢向こうさんの勢力は？｣
｢これは憶測だが、せいぜい50いくかいかないくらいだ。確かな情報はない｣
｢そこそこいるな｣
｢拠点は割れてる？｣
｢FBに任せてる｣
｢すまん、特定はまだだ｣

4人の会話を聞いていて、一つずつ、不安が募っていく。

みんな、気付いているはずだ。

相手の情報が、何一つ確かではないこと。

｢だが、やるしかねぇ｣

強い口調に顔をあげれば、あろまはテーブルに両手をついて、わたし達を見据えている。

｢やられっ放しは俺の、俺達の信条に反する。俺達のモットーはなんだ？｣

あろまの問いかけに、みんな、ごくりと、息を呑むのがわかった。

｢相手の素性なんて正直わからねぇ。何人いるかもどんな戦い方かも、どんなやつがいるかもわからねぇけど｣

その熱量は、思わず手が震えるほどの、燃えるような瞳が訴えている。

｢いいかてめーら！｣

立ち上がって、息を吸い込む。

｢やられたからには、100倍返しだクソ野郎が！！！！！！｣

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