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キスはさよならを呑み込んで/E ページ16
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「おはよー」
『おはよう』
暑そうにシャツをぱたぱたしながら入ってきたのは相棒さんのあろまくんだ
「あっつくね？」
『猛暑日です』
「ふーん。で、何したの」
『何って』
「えおえお」
『……………』
「っは図星じゃねぇか」
馬鹿にしたように高笑いしたあろまくんを余所にこっちは頭を悩ませているんだ！
じたばたしたいのを我慢してPCに視線を戻す。
「んま、素直になるのが一番だべ」
『だべ』
「おいこっちは真面目な話してんだぞ」
ぐりぐりと頭をグーでされればめちゃくちゃ痛い。ばしばしとシャツをはたいて引き剥がす。
『 (私はいつでも素直だもん………) 』
「んじゃ、気を付けろよー」
『はい』
定時で上がった私達。部署の扉を閉めて、鍵をかける。
『あ…………』
「おう、えおえお」
「っす………ちょっといい？」
『はい………』
「がんばれー」
うっしと拳を突き出すあろまくんにちょんと返して、えおえおさんの後ろを着いていった。
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