第3話(K side) ページ3
｢じゃんけんぽん！｣
｢‥‥かった｣
｢うわー負けたー！｣
小さなおててで作られた、これまた小さなチョキに、大袈裟に膝をついて項垂れてみる。
えおえおの姪っ子とのじゃんけん勝負である。
｢Aちゃんめっちゃ強いねー！はい、負けたから俺のこれあげる！｣
ちょうど自分の前髪を止めていたピンクの髪留めを外して、Aちゃんの前髪につけてあげる。
ちょっとびくっとしてたけど、ほら、と鏡の前まで連れていくと、恥ずかしそうにもじもじしていた。めっちゃ可愛い。
｢可愛くなったね！Aちゃんはピンク好き？｣
｢‥‥‥‥すき｣
｢そっかー！じゃあ、これもあげちゃおう！｣
｢‥‥わぁ｣
ポケットから、さっきコンビニで買ったお茶についてたおまけのおもちゃを取り出す。ピンクのリボンがついたうさぎのストラップだ。
｢可愛いでしょ！｣
｢‥‥かわいい｣
｢ふふー！はい、ここに付けてあげるからね！｣
Aちゃんが背負っている小さなポシェットに、うさぎのストラップをつけてあげる。
じっとそのストラップを見つめて。
｢‥‥‥‥ありがとう｣
恥ずかしそうにはにかんだ。
やべぇハゲそう。
｢お前すげーな｣
｢ん？｣
後ろから、えおえおの声がした。
振り返れば、3人の男達が感心するような顔で俺たちを見ている。ちなみにこいつらはさっきからずっといた。静かだったけど。
｢何が？｣
｢‥‥子どもと仲良くなるのうまいなって｣
｢えおえおが下手くそなんだよ！ねーAちゃん！｣
えおえおは無愛想ですからねー！と、同意を求めるようにAちゃんに視線を移せば。
｢‥‥‥‥ちがうよ｣
｢‥‥ん？｣
｢おなまえ、ちがうよ｣
ちょっと困ったように、控えめに俺を見つめていた。
ん？お名前？
｢‥‥ああ、俺の名前か｣
少し笑ったえおえおに賛同するように、こくりと頷くAちゃん。
なるほど、��えおえお��に反応したのか。
｢‥‥あのねAちゃん、今度からは、お兄ちゃんのこと��えおえお��って呼ぶんだよ！｣
｢‥‥‥‥えよえよ？｣
｢そう！えよえよ！｣
｢ちげーだろ！！｣
言い慣れないのか、困惑気味のAちゃんの裏で、あろまとFBが死ぬほど笑っている。
｢‥‥なんで、ちがうおなまえでよぶの？｣
｢んっとね、これは仲良くなった人しか呼べない特別なお名前！俺の名前も教えたけど、覚えてるかな？｣
｢‥‥きっくん！｣
笑って言えば、つられるように笑うAちゃん。
ぎゃんかわである。
→
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アキ - はじめまして！こちらのお話読ませていただいたのですがあまりにもツボすぎてコメント失礼します…！すごい和みましたしメンバーの個性が現れてて好きです！！是非また機会がありましたら冬休み編とかも見てみたいなって祈ってます…！（小声） (2017年9月27日 9時) (
レス) id: 296879e69b (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - ななみんさん» はぁああありがとうございます……！！可愛いだけじゃない、きちんと成長していく彼らを感じて頂けて、わたしは幸せです……！！！ななみんさんいつもありがとうございます！！！これからも頑張ります！！！(´；ω；｀) (2017年8月23日 1時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - 壱吾さん» コメントありがとうございます！！無駄に幼女になり切って書いた甲斐がありました……暖かなご声援本当にありがとうございます……！！これからも頑張りますっ！！！なにとぞよろしくお願い致します！！！ (2017年8月23日 1時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - reiponnさん» うあああコメントありがとうございます！！！一時更新頻度ががくっと落ちてしまいましたが、皆様のお陰さまでここまで来れました……そして完結を惜しむお声が不謹慎ですがとても嬉しいです……泣きそうです…笑いつもありがとうございます、これからも頑張りますっ！！ (2017年8月23日 1時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - √�察淵襦璽肇淵福砲気�» 初コメありがとうございます！！ああ‥‥お楽しみ頂けたようでこばやしは感無量でございます……！！これからも死なない程度に頑張ります！！今後とも何卒よろしくお願い致しますっ！！ (2017年8月23日 1時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こばやし
| 作成日時：2017年7月17日 4時
