第27話 ページ27
｢しかもまだきっくん発見してねーしな｣
あろまさんが、救急キットを背負いながら呟いた。
｢それ！！もう死んでんじゃない！？｣
｢だから縁起でもねぇこと言うなって！｣
｢ごめんなさい！｣
｢‥‥きっくんって、背の高い茶髪の人ですか？｣
｢そうだよ｣
AKの弾薬をポケットに詰めながら問いかければ、別段興味無さそうなあろまさんが答えてくれた。
なるほど、あの人で最後か。
｢よし、行こう｣
｢えおえお回復しなくて大丈夫？｣
｢へーき。アドレナリン見つけたから｣
｢最高！｣
扉の前に立つ。
前にはあろまさん、後ろには、えおえおさんとFBさん。
わたしを守るための陣形は、これで行こうというFBさんからの提案だ。
｢さっさときっくん回収して、さっさとゴール目指すぞ｣
｢ゴールはどこにあるんですかね｣
｢知らん。まぁでもここまで一本道だし、なんとかなるっしょ｣
｢隊長ぉーそんなあやふやでいいんすかー？｣
｢うるせーなお前、ポンコツ新参兵のくせに｣
｢厳しぃー！！｣
今はこのFBさんの元気に救われる。
うるさい人だなぁなんて思ってたけど、いなかったら多分、この空気は保たれないんだろう。
｢行くぞ｣
｢おう！｣
あろまさんが、ぐっと、扉を押し開けた。
目の前に広がるのは、やはり代わり映えのない、薄暗い廊下。
すぅと息を吸い込んで、歩き出したあろまさんの後ろに続く。
4人分の足音が、嫌にディストーションがかかり耳に残る。
｢‥‥｣
｢‥‥‥‥｣
みんな黙って進む。
わあ！と声を出せたらどんなに楽か。それほど、この静寂は痛くて辛く、耐え難い。
｢‥‥‥‥なんか部屋がある｣
｢！｣
先頭のあろまさんが、小さな声で呟いた。
その視線の先を辿れば、右の壁伝いに、確かに扉がある。
｢‥‥入ってみる？｣
｢‥‥リスキーじゃない？｣
｢きっくんのHPは？｣
｢‥‥出てない｣
ぽそぽそと小声のやりとりをしながら、その扉の前まで足を進めた。
あろまさんが扉にぴったりと耳をつけて、中の様子を伺う。
｢‥‥物音はしねぇな｣
｢‥‥何か物資があるかも｣
｢それ。武器変えたいのはある｣
｢‥‥‥‥入るか｣
入ってみるようだ。
そうと決まると、あろまさんは日本刀に武器を切り替えた。
FBさんはわたしの後ろで右の廊下を、えおえおさんは左の廊下を警戒しながら、体制を整える。
わたしも銃を構えて、ドアノブを握るあろまさんの後ろについた。
｢‥‥開けるぞ｣
どくりと、大きく脈が打った。
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豆しば(プロフ) - こんにちは。 今回のl4d2のお話もすごく面白かったです！ chapter１ということで続きがどうなるのかと想像してしまいます...！！ 楽しく読ませていただき、ありがとうございました。ツイッタの方もフォローさせて頂いてます、応援しております！ (2018年1月29日 14時) (
レス) id: 69e60a1d87 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - FB厨さん» お世話様です！！いつも最後まで見守って頂き感謝です！！引き続きお楽しみ頂けるよう頑張りますっ！！ (2017年6月12日 22時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - まるたろさん» コメントありがとうございます！！大変嬉しいお言葉でございます……！これからも自己満足で好き勝手書き殴っていた方がいいのかもしれないと思い始めました笑 こらからも頑張ります！ありがとうございます！！ (2017年6月12日 22時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - もさん» コメントありがとうございます！結構自己満足覚悟で書いていたので、そう言って頂けて嬉しいですっ！これからも頑張りますっ！！ (2017年6月12日 22時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
FB厨 - 完結お疲れ様です！次回作も楽しみにしています(。・ω・。) (2017年6月12日 7時) (レス) id: 94e1868e74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こばやし
| 作成日時：2017年6月7日 20時
