第5話 ページ5
「ふんふふんふーんっ」
鼻歌を零しながら、愛しのあろまさんが待つ彼らの楽屋へと足を進める。
わたしの胸には、両腕に抱えたあろまさんへの贈り物。
まずは、プレゼント(貢ぎ物)作戦である。
「ふふっ(3週間ぶりの!あろまさん!)」
会えると思うと嬉しくてにやにやが止まらない。
スキップで廊下を駆けていく。
「あれ、Aさん?」
曲がり角で、えおえおさんとのエンカウント!
通り過ぎようとしてしまって、慌ててブレーキをかける。
「えおえおさん!おはようございます!」
「おはようございます。何持ってるの?」
「みつぎ‥‥‥‥プレゼントです!」
「‥‥ああ、あろまか」
「はい!」
元気よく答えれば、あろま楽屋にいるよ、と笑顔で優しく教えてくれた。えおえおさんはいい人である。
「えおえおさんはどちらへ?」
「俺?いや、トイレから戻るとこ」
「そうですか!では一緒にまいりましょう!」
「え、あ、うん」
少し戸惑った様子のえおえおさんだが、構わず歩き始めれば、彼もすぐに横に追いついてきた。
「今日の収録も楽しみですね!」
「今日も罰ゲームあるの?」
「もちろん!!」
「うわーすげーいい笑顔」
他愛もない話をしながら歩く廊下は、一人の時よりもちょっと明るく見える。
楽屋まではもうすぐだけど、どうせなら一緒のほうが楽しいしね!(1人だとまた扉開けてもらえないし)
がちゃり。
えおえおさんが楽屋の扉を開ける。
「ただいまー」
「おかえ、」
「あろまさーーーーーーーーーん!!!!」
「なんで連れてきた!!!??」
何よりも先に、あろまさんに飛びついた。
若干びくっと肩を揺らしていたきっくんとFBさんは無視です。
「あろまさんあろまさん!会いたかったですー!」
「おいてめぇえおえお、誰の許可をもってしてこいつを楽屋に入れたんだおい説明しろ」
「いや、許可って、え、」
「あろまさん!!さっき途中で廊下でお会いしただけなんです!!ヤキモチ妬かないでくださいっ!」
「馬鹿かお前勘違いも甚だしいぞ死ね」
「ありがとうございます!!」
ぎゅっと腕に抱きついて見上げれば、ご褒美の罵倒を頂ける。ああ麗しい。なんて素敵なの。
あ、ご褒美と言えば。
「あろまさんあろまさん!!わたし今日プレゼント持ってきたんです!!」
あろまさんに飛びつく時に、咄嗟にテーブルに置いたプレゼントを手に取る。
「はい、どうぞ!」
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すみれいん(プロフ) - 何回読んでも好きです (9月13日 14時) (レス) @page32 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - どこまでもまっすぐな主人公ちゃんに泣きそうになりました。こばやしさんの作品が大好きです。 (2019年1月8日 3時) (レス) id: c03c28efdb (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - たきこみご飯さん» コメントありがとうございます!なかなかに長い戦いでしたが、そう言って頂けると救われます……!これからも喜んで頂けるように頑張りますので、次回作も何卒よろしくお願い致します! (2017年6月5日 19時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - FB厨さん» お世話様です!いつも嬉しいご感想ありがとうございます!なんとかここまできたので、次もこそこそ頑張ります!笑 次回作も何卒よろしくお願い致します! (2017年6月5日 19時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - カンナさん» お世話様です!なんとかハッピーエンドまで漕ぎ着けました……お喜びいただけて感無量でございます……!次回作も何卒、よろしくお願い致します! (2017年6月5日 19時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こばやし | 作成日時:2017年5月28日 17時