第30話 ページ30
｢そういえば今日さ｣
恋バナの途中に、ハジメちゃんがはっとしたように声を上げる。
｢うん？｣
｢えおさんがあろまつれて差し入れ持ってくって言ってたから、そろそろ来ると思うんだけど｣
｢え？ほんと？｣
コンコン。
噂をすればなんとやら。
あっ、とハジメちゃんと顔を見合わせて、同時にはーい、なんて返事をすれば。
｢よう｣
｢うす｣
扉から、イケメン2人が顔を出しました。
｢あろまさーーーーん！！！！！！｣
｢うわ！あぶね！｣
｢見境なしかてめぇ｣
｢あろまさんあろまさん！！会いたかったですー！！｣
えおえおさんを超えてあろまさんに飛びつけば、足を踏ん張ってわたしを受け止めてくれた。
｢いま丁度2人のこと話してたんだよ｣
｢そーなん？｣
｢あろまさん今日もかっこいい！！好き！！｣
｢うるせーなてめーとりあえず中に入れろボケ｣
｢かしこまりました！！｣
相変わらずだね、なんて後ろでハジメちゃんとえおえおさんが話してるのが聞こえる。
そうです、わたしは相変わらずあろまさんが大好きなのです。
さぁさぁどうぞ！と椅子を引いて差し上げれば、あろまさんはどっかりとその椅子に腰掛けた。
｢ああっ！座る姿も色っぽい！｣
｢うるさ｣
｢今日の差し入れなにー？｣
｢プリン｣
｢｢やった！｣｣
袋をガサガサしていたハジメちゃんから、プリンを受け取る。わたしはそれを持って、あろまさんの隣に座った。
｢あろまさんあーーん！｣
｢しねーよ馬鹿か｣
｢なんでよしてあげなよあろまー｣
｢あ？おいハジメてめぇいい度胸だな｣
｢照れちゃってー｣
｢あろまさんさあ！恥ずかしがらずに！｣
｢さあじゃねーよ死ね｣
｢ありがとうございます！！！｣
差し出したスプーンに見向きもしないあろまさんはいつも通りクールで素敵だ。
｢あろまさんっ｣
｢‥‥‥‥｣
そのままにこにこと見てれば、あろまさんは小さく舌打ちして、嬉しそうに(見えるだけで実際はイヤイヤ仕方なく)食べてくれた。
｢ひゅー、熱いねぇ｣
｢ハジメ、俺も俺も｣
｢はい｣
｢え‥‥あーんは｣
｢子どもじゃないんだから自分で食べて｣
｢‥‥‥‥｣
プリンとスプーンを手渡され、しょんぼりとしたえおえおさんが視界の端にうつる。
なんだかわたしたちとは真逆だ。仕方なく自分でプリンをすくって口に運ぶえおえおさんがちょっと可愛く見えて、思わず笑ってしまった。
｢収録終わったらご飯でも行く？｣
｢行きましょうっ！｣
｢銭湯も行きたい｣
｢それはアリ｣
→
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すみれいん(プロフ) - 何回読んでも好きです (9月13日 14時) (
レス) @page32 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - どこまでもまっすぐな主人公ちゃんに泣きそうになりました。こばやしさんの作品が大好きです。 (2019年1月8日 3時) (レス) id: c03c28efdb (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - たきこみご飯さん» コメントありがとうございます！なかなかに長い戦いでしたが、そう言って頂けると救われます……！これからも喜んで頂けるように頑張りますので、次回作も何卒よろしくお願い致します！ (2017年6月5日 19時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - FB厨さん» お世話様です！いつも嬉しいご感想ありがとうございます！なんとかここまできたので、次もこそこそ頑張ります！笑 次回作も何卒よろしくお願い致します！ (2017年6月5日 19時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - カンナさん» お世話様です！なんとかハッピーエンドまで漕ぎ着けました……お喜びいただけて感無量でございます……！次回作も何卒、よろしくお願い致します！ (2017年6月5日 19時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こばやし
| 作成日時：2017年5月28日 17時
