第14話(A side) ページ14
｢ほいあろま｣
｢‥‥せんきゅ｣
きっくんから、しろくまアイスを手渡される。
なかなかにいいセンスだが、俺に渡してくんのお前かい。横目で見てれば、笑顔でえおえおに雪見だいふくを手渡すAが見えた。
‥‥まぁいい。どういうつもりかは知らねーが、俺は断固として動かんぞ。
｢スイカバーうんまー！！｣
｢きっくんきっくん！これ！これもおいしい！アズキ！｣
｢あれ、Aちゃんイチゴのシャーベット買ってなかった？｣
｢はい、買いましたよ。このアズキはFBさんのです｣
｢だよね！！！！なんで当然のように俺の食ってんの！！！？おかしいと思った！！！｣
｢なんかシャーベットって気分じゃなくなっちゃって｣
｢そんな可愛く笑っても許さないからね！！！｣
なんだこいつら。
普通にアイス食ってやがる。
てゆかアイス食うだけでここまでうるせーやついるか？あーしろくまうめぇ。やっぱこれに限る。
俺の隣では、えおえおが雪見だいふくをもそもそと食っていた。おいテーブル。テーブル粉まみれ。
｢今日暑いねー｣
｢もうすっかり夏だな！！｣
｢Aちゃん、夏はクーラー派？扇風機派？｣
｢んー、扇風機が多いですね！なんだかわたしクーラーの風苦手みたいで、身体だるくなっちゃうので｣
｢チョーわかるー！車の冷房とか苦手だもん俺｣
｢それ！！｣
｢えー俺はクーラーガンガン効いてたほうがいいなあー｣
｢FBはおかしいもん｣
｢なんでやねん！！｣
｢FBさん、寝る時もクーラー付けてそう！｣
｢当たり前でしょ！！｣
｢まぁでも、風呂上がりとかはクーラー効いてたほうが嬉しい時もあるなぁ｣
｢それはちょっとありますね｣
クーラーのガンガン効いた部屋でアイス食ってるやつの会話じゃねーだろ。
俺は特に会話に参加せず、もくもくとしろくまを頬張っている。うまい。
｢そうだ、この後温泉でも行かね？｣
｢いいねぇきっくん！！｣
｢賛成ー！！｣
きっくんの提案にぎょっとした。
お、温泉？
｢ここら辺なんかあったっけ？｣
｢ちょっと行ったとこに健康ランド的なのあったと思うけど｣
｢よしえおえお！！案内しろ！！｣
｢えー俺も行くの｣
｢当たり前だろ！！！｣
まてまてまて、いまアイス食ったじゃん。アイスって風呂上がりに食うもんじゃないの？いやそんなことはどうでもいい。
あいつの風呂上がりの姿を、俺も見たことのない姿を、こいつらに見せるだと？
｢あろまも行くだろ？｣
きっくんの妙にニヤけた顔に腹が立った。
→
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すみれいん(プロフ) - 何回読んでも好きです (9月13日 14時) (
レス) @page32 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - どこまでもまっすぐな主人公ちゃんに泣きそうになりました。こばやしさんの作品が大好きです。 (2019年1月8日 3時) (レス) id: c03c28efdb (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - たきこみご飯さん» コメントありがとうございます！なかなかに長い戦いでしたが、そう言って頂けると救われます……！これからも喜んで頂けるように頑張りますので、次回作も何卒よろしくお願い致します！ (2017年6月5日 19時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - FB厨さん» お世話様です！いつも嬉しいご感想ありがとうございます！なんとかここまできたので、次もこそこそ頑張ります！笑 次回作も何卒よろしくお願い致します！ (2017年6月5日 19時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - カンナさん» お世話様です！なんとかハッピーエンドまで漕ぎ着けました……お喜びいただけて感無量でございます……！次回作も何卒、よろしくお願い致します！ (2017年6月5日 19時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こばやし
| 作成日時：2017年5月28日 17時
