【MSS.P】いちにち、いちむすすぴ

６(FB) ページ6

※下ネタです、ごめんなさい。



｢‥‥なにこれ｣


それは、掃除機をかけている時に発見した。


｢どしたの？｣
｢‥‥‥‥これは、なに｣
｢‥‥‥‥！！！！｣


わざわざご丁寧に、敷き布団の下に隠してあったそれをつまみあげてFBに見せつければ、彼は肩を飛び上がらせて、ひゅっ、と息を飲んだ。


｢‥‥‥‥な、ナンダロネ、ソレ‥‥｣



指でつまみ上げた本の表紙には、

『ナイトライフに革命を！！初心者でも安心☆四十八手の基礎』

なんて書かれた文字と、大事なところ丸出しの女の子の写真。




えろ本だ。




はあ、とため息をつく。

｢‥‥あのさ、FB、｣
｢違うんだA！！！それはその、あの！あれ！！あれがさ！！あろまがさ！！！｣
｢うるせぇ｣
｢違うんだって！！！！！｣

わたしが何かを言うより早く、言い訳を泣き叫ぶFB。スライディングするような勢いでわたしの目の前に正座をすると、ごん！と頭を床につける。


｢ごめん！ほんとごめん！怒ってもいいけど聞いてくれ！ほんとに違うんだ！！！｣
｢‥‥一応聞こうかな｣
｢あの！その！！いや別にそういう目的で買った訳じゃなくて！！あ、あの！！｣

FBの瞳がうるうるしてきた。




｢も、もしかしたら！！俺！ま、まっ、マンネリ化して、飽きられるんじゃないかって！！あのっ、べ、勉強の、ために‥‥‥‥｣

これでヌいてた‥‥わけじゃ‥‥ないんです‥‥‥‥。





蚊の鳴くような声で、そう訴えるFB。
なんだか可哀想になってきて、もう一度ため息をつく。
FBの肩がびくりと震えた。



｢‥‥‥‥FB、わたし、怒ってるなんて一言も言ってないよ｣
｢‥‥‥‥‥‥‥‥え？｣

どうやらFBは、えろ本に対してわたしが怒ってると勘違いしていたようだ。
別にわたし、責めるような事は言ってないのに。

ぽかんとした顔で見上げるFBに、ちょっと恥ずかしいけど、ふふ、と笑ってみせる。

｢タイトル見ればわかるよ。わたしを喜ばせようと思って買ってくれたんでしょ｣
｢‥‥‥‥A‥‥！｣

別にそのまんまでもいいのに、なんて笑えば、ぱあっと笑顔を咲かせて、だよね！！と開き直ったFBだった。




(でもこれはやってみたい！)
(‥‥‥‥めっちゃ腰砕けそう)
(なによ、喜ばせてくれるんでしょ？)
(‥‥ガ、ガンバリマス)



END

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