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第35話(A side) ページ35

『これはすごいですよハジメさん!』
『え、ど、どうしたんですかゆめのさん』
『見てくださいこの装備!完璧!!』
『ゆめのちゃん!!?下半身なにも装備してないけど大丈夫!!!?』
『このほうが相手も油断してスキが出来るのです』
『うそだよね!?ねぇ!!ラオシャンロンだよ!!?』
『さぁ行きますよハジメさん!!いっつしょーたいむ!!』
『勘弁して!!!』



イヤホンから流れてくる音声。
ケータイの画面には、ゲーム画面の右下にワイプで抜かれた2人の姿が映っている。

「(相変わらず馬鹿だなこいつら)」

わちゃわちゃと戯れる姉妹は、見ていてどこか微笑ましい。
しかし、片方の営業スマイルはなんだか胸糞の悪いもので。


「(最近、このツラしか見てねぇ)」


あれからというもの、楽屋への挨拶も、収録中も、この顔しか見なくなった。
俺への執拗なストーカー行為は見る影もなくなり、むしろ目すら合わない。
きっくんや他の連中も薄々おかしいとは思っているだろうが、気まずいのかなんなのか、なにも聞いてこないから何も言ってない。

背筋を伸ばして、すんと澄ました顔で楽屋を出ていくあいつを思い出すと腹が立つ。


冷めたのだろうか。


まぁ、先に背中を向けたのは俺をだけど。


だが、人間の心とは不可解なもので。
もう知らねー勝手にしろと思えば思うほど、その姿を視線で追ってしまう。
現にこうして、ケータイであいつの出演番組を片っ端からチェックしている俺がいる。はぁーアホらし。なんだよ、笑うなら笑えよ。



「なに見てんの?」
「あ?」


イヤホンの外から声が聞こえて、振り返れば、えおえおがのぞきこんでいる。

「あ、ハジメだ」
「おう惚気か殺すぞ」
「まだ名前しか言ってねーよ‥‥」

イヤホンを外して、画面をオフにする。


今日も今日とて収録だ。
あいつはまだ、来ていない。


「ハジメとAさんの番組、結構好評みたいで、今度2人で雑誌出るらしいぞ」
「へー」
「なんか似てるもんな、あの2人。見てて和むし」

和むわけねーだろこのお花畑野郎が。
こちとらあの営業スマイル見る度に胃がキリキリしてんだよバカタレ。

絶対雑誌買うわーなんて珍しくウキウキしているえおえおを尻目に、立ち上がる。

「便所行ってくる」
「おー」

今度は自分のケータイであいつらの動画を見始めたウキえおにため息が出た。
だめだ、今こいつと一緒にいると俺までお花畑にされそうだ。


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こばやし(プロフ) - ものっくすさん» いつもありがとうございます!いつも元気と活力を頂いております!ご期待にそえられるよう、続編は出来るだけ前向きに検討させていただきます!これからも頑張ります、ありがとうございます! (2017年5月19日 21時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - みさこさん» コメントありがとうございます!思ったよりも続編へのご希望が多くて感謝感激でございます!気長にお待ちいただければ幸いです!ありがとうございます! (2017年5月19日 21時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)
ものっくす(プロフ) - お疲れ様でした( i _ i )最高によかったです〜〜二人の続きのおはなし期待です!!新作の方も頑張ってください応援してます!! (2017年5月18日 21時) (レス) id: 4434e0f296 (このIDを非表示/違反報告)
みさこ(プロフ) - 完結お疲れ様でした!一言で言うと最高です。。。2人のその後期待しております(。。) (2017年5月18日 21時) (レス) id: 2f6f217909 (このIDを非表示/違反報告)
こばやし(プロフ) - 春乃さん» いつもコメントありがとうございます!今回も大分苦しい戦いでした……笑 いつも最後までお付き合いいただき光栄でございます!続編は今のところ迷っています…次回作も何卒よろしくお願い致します! (2017年5月18日 20時) (レス) id: 110986f160 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こばやし | 作成日時:2017年5月12日 3時

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