岸くんの彼女。 (ページ4)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:13,621 hit

冬の日の体育ページ4

.

廉｢岸さん次体育だけど移動せえへんの？｣

｢っ、、まじ？！｣

あー、完全に忘れてたわ。

気だるい体を起こしてロッカーにジャージを
取りに行く…………て、無いじゃん。

｢やべえ！彼女に貸しっぱだったわ！｣

そう言うと廉は面倒くさそうに笑って
先行ってるわって。

急いで2年生のフロアに向かい彼女の教室まで
行くと友達と楽しそうに話す先輩がいた。

しかも、ブレザーの上からおれのジャージをぶかぶかと着て首にはマフラーをもふもふに巻き付けてるし。

こりゃ、脱ぐ様子は無さそう…。

『優太くんどしたの？』

｢あのさ！次体育ってこと忘れてて……
ジャージ！1時間だけ貸して！｣

貸してって言っても俺のなんですけどね。

『えー、やだ～』

｢おい、A ｣

『この大きくて守られてる感が好きなんだもん』

可愛らしいことをいう彼女だけど
容赦しない。
だって単位落ちたらやべえじゃん、？

｢じゃあ俺は何着てやったらいい？｣

『んー、裸でいいんじゃない？』

｢おい！……もう、わかったから。これ着てよ｣

A先輩に俺のブレザーを渡すと
渋々、ジャージを脱いで返してくれた。

｢ジャージだけでも一苦労なの？うちのAちゃんは笑｣

『……早く行きなよ』

｢ふはっ。はいはい～｣

甘やかされるのが苦手なA先輩は
今頃ゆでダコみたいに顔が真っ赤なのかな、

.