君のいる世界 2 (ページ20)

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Aside

" お疲れ様でーす！ "

その声があちらこちらから聞こえてきて
帰路につくメンバーが増え始める。

今日ラストのお仕事が終わって
帰り支度をしていると

「美月、明日は休みな？」

「でも…」

「無理だよ、とりあえず治るまでおやすみ」

「…はぃ」

そうスタッフさんと話している
美月の声が聞こえてきて
話し終えた美月も私の隣で帰り支度を始めたんだけど

「ねぇ、熱ある？」

山下「ないよ、大丈夫」

「んー、ちょっとおでこ」

私はそう言って美月のおでこに手を当てる

「あっつ」

山下「大丈夫だから」

そう言いながらふらっとする美月

「何が大丈夫だよ、ほら準備して、帰ろ？送ってく」

山下「ありがと…」

.

帰りのバスの中でぐったりしている
美月をみて、
なんでその前に気がついてあげられなかったのか
そう思って、

もう今日の朝は具合悪かったのかななんて
思ったりもして

私の肩にもたれかかっている美月。

「もう着くよ…」

山下「んん…」

「家に食べるものある？」

山下「ゼリーがある…」

「ん、そっか」

山下「ごめんね…ありがと」

「いいの、体調悪い時くらい頼って笑」

山下「…うん、笑」

.

.