○(久保、遠藤、賀喜) ページ21
久保side
モニターを見て唖然とした。
Aの言った通り到底見せられるものじゃなかった。
皆より少し遅れて楽屋に入ってきたA。
あのモニターを見ていても
何も変えようとしないみんなに言ったんだ。
私にはそんな風に言える勇気がなかった。
「A、ごめんね…ありがとう」
A「んーん、変わってくれるといいんだけどな…」
寂しそうにAは言った。
あんな風に絶対言いたくなかったと思う。
でも、Aの言葉で楽屋の雰囲気は変わった。
鏡の前で踊り出す子。
フリvをみる子。
Aの所に聞きに来る子。
賀喜「A…」
A「ん、どしたぁ」
遠藤「どうしたらもっと良くなるのか、わかんなくて…」
賀喜「アドバイスが欲しい…です」
A「んーじゃあ…あれ見てみよっか」
かっきーとさくちゃん。
2人がAの元に来た。
2人にAがみせたもの。
それはレコード大賞で大賞を受賞した時のもの。
ぴしっと揃ってる、憧れていた乃木坂そのもの。
A「私さ、ここに自分がいたことはきっと数年後しっかり受け継ぎなさいって意味も込められてたんだって思うの。
今になって思うだけなんだけどね。
だから、インフルがあんな感じで披露になるの嫌なんだよね。」
「あの時、すごかったもんね…」
遠藤「私も、テレビで見てて凄いって思ってて…
調べたらその中にAちゃん居て…」
賀喜「私もこの時のインフルエンサー、
ずっと忘れられないです」
A「よかった…
今、みんなの記憶にそう残ってるように、
これからのインフルだってその記憶を塗り替えるくらい
大切に踊っていきたい。
ただの1回じゃないからさ…」
Aのその思い、絶対に無駄にしないように。
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作者名:ニノン | 作成日時:2021年9月29日 12時