●最後のユニット ページ46
新曲でセンターをやらせてもらうことが決まってから数週間後。
栃木で収録曲であるWilderness worldのMV撮影があった。2日間かけて撮っていたんだけど、事件が起きたのは１日目の撮影終わりの夜のことだった。
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「A〜ホテル戻る前にちょっといい？」
A「は〜い、なんですか〜？」
渋谷を模倣した撮影セットで撮影を終えたあと、バスに乗ろうとしていたらチーフマネージャーに呼ばれる。
チーフマネージャーがわざわざ呼ぶのなんて珍しいし、なんだろう、、と身構えていると知らされたのは新曲の収録曲についてだった。
「今回の収録曲は明日がある理由、Wilderness world、アンダー曲と4期生曲、堀のソロと大園と遠藤のユニット、それに加えてAと堀のユニットを組みたいと思ってる。」
A「みおちゃんとユニット…ですか、？」
「うん、白石とユニットやったばっかりとか思うかもしれないけど、堀とのペア人気も高いし堀との関係性だって有名。どうかな？」
A「みおちゃんはやりたいって言ったんですか…？」
「うん、Aとならって言ってくれてるよ」
A「そう、ですか…
明日まで時間もらっていいですか
ちょっと考えさせてください」
「分かった、いい報告待ってるよ」
チーフマネージャーから伝えられたのはみおちゃんと私のユニットを組もうとしていること。
それは、みおちゃんの最後のユニットが私とのユニットになることを意味していた。
そのポジションは絶対に私ではない。
自分の中でその結論が出ていたし、理解していたからこそ断る方法を探すために時間をくださいって言った。
みおちゃんと話したい。
みおちゃんの本当の気持ちを知りたかったから、
ホテルに戻ってみおちゃんの部屋に行こう。
そう思ってバスに乗り込んだ。
飛鳥「あ、A、残ってたんだ」
「あ、うん…あすちゃんも？」
飛鳥「撮影ちょっと残ってたから笑
A撮影終わりじゃなかったっけ？」
「ん、菊池さんから呼ばれてた」
飛鳥「そっか、で、またなんか言われたんだ」
飛鳥ちゃんは私の表情を見ていつも核心を突いてくる。私が悩んでることなんてお見通し。
「ぅん…本当に運営意味わかんない
明日まで時間貰ったけど…」
飛鳥「なんの事かわかんないけどさ、決まんなかったら部屋おいで」
「みおちゃんと話してから行くから行く時LINEするね」
飛鳥「はいよ、気負いすぎないでね」
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作者名：ニノン | 作成日時：2021年1月4日 17時
