余 .

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彰吾 side



メンバーと話しているAを引っ張り出して

移動者が待っているところまで連れていく



『あ、あの人がリキヤさん』



彰「うん」



『で、あそこの人が、、陣さん』



彰「覚えたの？」



『頑張って覚えた、あとみんなの口から名前出てくる』


彰「なるほどね」


メンバーの名前がちゃんと合っているか確認。
割とちゃんと覚えてるなあ、

そんなことしてる間に



『これ？』



彰「そう」


『あれじゃん、あのー、芸能人乗るやつ』



彰「つまりテレビで見るって事ね」


ほんとこの子語彙力無いよね、お兄ちゃんは心配だよ


『うん』



そのままバスに乗り込む、と



彰「どこ座る？あいつの横とか？」


と言い海青を指す


『、、、彰吾くんの横で』



彰「ふはっ、笑」


そんな怖い奴じゃないんだけどな笑



彰「海青の横は嫌か」



『怖いし、話したことないし、話してないと私無理』


『彰吾くんの横きちゃダメ？』


なんて聞いくるあたりさ、あざといよねこの子。



窓側がいいって言うであろうAにちゃんと窓側を譲ってあげる。俺優しくね？(



『東京って感じがすごいする』



『都会だ』




と、同じようなことしか言わないAを見て少し微笑ましくなる



が、さっき言っていた事がどうしても引っかかっていて



Aのお母さんが亡くなった



という事実。



元々母子家庭だったAは、お母さんの帰りが遅いとよく俺の家で一緒にご飯を食べたりすることがあった。


運動会とかの行事はAのお母さんは仕事で来れないことが多かったから、俺ら家族と一緒にお昼を食べたりと、家族同然の存在。完全に妹。



お母さんが大好きで、どんな時でも弱音を吐かない。負けず嫌い。



『お母さんが頑張ってくれてるから、私も頑張んなきゃ』



と口癖のように言っていた





そんなお母さんがいなくなった今、



笑って誤魔化していたAは






ほんとに大丈夫なの?





『え？』



彰「ん？」




『今なんか言ったじゃろ！』




彰「言っとらんわ笑」




声に出ちゃってたみたい。

方言久々に聞いたな




『ねえ、彰吾くん』



彰「ん？」




『なんで日本て安楽死が認められてないんだろうね』





やっぱ聞こえてたんか





彰「さあね、あんま殺したくないんじゃない」




『そっか』




彰「後を追うなんてやめとけよ」




『…、出来てたらとっくにしてるって笑』




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