温 も り ヲ .

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…


電話を切ろうとしたその時




《A、聞いて》



『、、なに？』




《お兄ちゃんは上京してきてるはずよ、》




『、え？』




《東京で何してるかは言わないでって言われてるから言えないけど》




《お兄ちゃんに会うことはきっとできるよ》




『、、、あっそ』




といいぶっきらぼうに電話を切る





先生「おいA」




『なんですか？』




先生「お母さんに対してその態度はないだろ」





『、、、赤の他人が首突っ込んでくんじゃねぇ』



とぼそっと言う




そしてそのまま職員室を出る







" お兄ちゃんは上京してきてるはずよ "






この事が本当なのだとしたら、またお兄ちゃんに会える？




東京で何してるの？





学校を出た時にはもう既に20:00を過ぎていて





いつもならあのお店の前で踊ってる時間だ





やましょーいるかな？なんて思いながらお店に向かう






すると、ショーケースの前にしゃがんでいる人が1人





やましょーだ







思わず駆け寄ると






「うぉっ！」





「びっくりしたぁ、今日遅いかったな」





『、ごめん』





「…なんかあった？」



やましょーにお母さんと話したこと、


お兄ちゃんが東京にいることを言おうか迷った



けど




『なんもないよ？笑』




「嘘ついとるじゃろ」





「絶対なんかあった」





「言いたくないならええけど、教えて欲しいなぁ」




『、、、っ、お母さんと、電話した』




『学校に、お母さんが電話してきてて、、

それで、少しだけ話した』





「そうか、」





『あと、、っ』




「ん？」




『お兄ちゃん、東京にいるらしい』




「そうか、じゃあ会えるかもな」




『、、、うん』





でもお兄ちゃんが何してるのかは教えないでって言われたって、、、




何してるのお兄ちゃん、、



いつでもやましょーの元にいられるわけじゃないし




ずっと居座っていても迷惑だろう




でも、家には帰りたくないし





お兄ちゃんを、、お兄ちゃんを探し出せばいい？




無理に決まってる、いくら東京にいることが分かっても




何してるかわからない限り見つけることは不可能に近い





しかも、もう10年近く会ってないし




、、、どうすればいいの？




「……A？」




やましょーの声ではっと我に返る





『ごめっ！？』




顔を上げるといきなりやましょーに抱きつかれる





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