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ハンビンの家についた。驚いた。
だっているとは思わないテレが『じゃーん!』と腕をを広げてハンビンと歓迎してくれているから。
「なんと、今晩は、こんばんは、俺も泊まります」
ちょっと変なテンションでそう告げるテレ。状況が読み込めなくて、私の後ろに付いてきたメテュと固まってしまった。テレは予想外の反応だからかハンビンと2人で顔を見合わせて、あれ?って顔をしている。その顔が面白くて、じわじわくる笑いで肩が震える。
「なになに?笑ってるのー?」
ハンビンはそう言いながらテレと肩を組んで、私とメテュを丸ごと抱きしめる。
「今日はめっちゃ楽しいお泊まりにしよ」
ハンビンのその一言は、きっと気遣いだ。今日という忘れられない日と、ここに集まったいつもより異色なメンバー。今日誰よりも大変だったのはハンビンなのに、誰かのため、みんなのためを一生懸命考えているんだろうな。
「言われなくてもそうするでしょ」
かしこまった言葉より、少しふざけた言葉を返す。ハンビンにとってなんにも考えなくていいような、笑い転げるような、そんな時間を過ごさせてあげたい。
「キム・テレ!」
いきなり輪のほぼ中心にいたメテュがいきなり大きい声で呼ぶから、テレだけじゃなくて私までビクッとしてしまった。
「俺キム・テレのことも中学の頃から知ってる!」
「テレでいいよ(笑)ハンビンもソンイも仲良いのに、俺だけまだ話せてなかったから」
「えー?それってヤキモチなのー?テレって真面目そうに見えるけど、かわいいとこもあるだね」
テレの腕に絡みついて、ねえねえとどんどん話しかけるメテュに少し押されながらも、満更でもなさそうなテレ。そんな2人をハンビンは優しい顔で見守る。
「ハンビンはもう大丈夫?」
「うん。無事って分かってほっとしすぎた。シアは怪我も気持ちもまだまだ大変だろうけど…あとは俺は支えるだけだから」
「ハンビンだけじゃない。私もシアのこと支えるから」
「知ってる。でもソンイは自分のことももう少し整理しないと、元気になったシアに心配されちゃうぞ」
え?、と声を漏らすのと同じくらいのタイミングで、ハンビンが飲み物とお菓子買いに行こうとメテュを誘う。行くいくー!と予定していたかのように2人だけでバタバタと出ていってしまった。
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かかちゃん(プロフ) - ぽけこさん» ありがとうございます。楽しみという言葉がとても励みになります😭完走まで頑張りますのでお付き合いいただければ幸いです🙇🏻♀️ (7月8日 23時) (レス) id: e08b62f225 (このIDを非表示/違反報告)
ぽけこ - この物語のメテュが魅力的すぎて大好きですーーー!続き楽しみにしております♡ (7月8日 5時) (レス) @page45 id: 97f769401c (このIDを非表示/違反報告)
かかちゃん(プロフ) - なのこ5546さん» 嬉しいコメントありがとうございます。物語が平坦過ぎて、皆さんどう思われているかと考えていたので、とても励みになります🥲🫶 (6月3日 21時) (レス) id: e08b62f225 (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - 最新話読みした!まさかの展開でびっくりしています🥺テレ推しですがどちらとくっついても主人公が幸せならと思います🫶更新は大変だと思いますが頑張ってください! (6月3日 19時) (レス) @page29 id: 2327b9d39c (このIDを非表示/違反報告)
かかちゃん(プロフ) - !?さん» 先程違う方から、名前が直せないとお話頂きました。!?さんに変えられるようになったと言ったのに出来ておらずすみませんでした (5月18日 23時) (レス) id: e08b62f225 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かかちゃん | 作成日時:2023年5月17日 0時