わたしの願い事

34 今の君はまるで ページ34

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ハンビンと付き合ったとシアから連絡が来た時は、本当に嬉しかった。今日の委員会でハンビンに会うのも楽しみすぎて、珍しく朝からルンルンしてしまう。

教室に着くと、珍しくハンビンは先に来ていて、後ろに座るメテュと何やら楽しそうに過ごしている。



「ハンビンおめでとう」

「ありがとう」

「何？ハンビン誕生日とかなの？」

「違う(笑)実は彼女ができたんだ」

「シア？おめでとう！！」



ハンビンはなんで知ってるのと驚いてるけど、バレバレだったよとメテュに言われて、今度は恥ずかしがっている。朝から感情が忙しそうだな。



「そういえば、メテュは夏休みカナダに帰らないの？」

「この後2週間くらい帰るよ。委員会も夏休み中のは今日が最後だしね」



この夏休みは当たり前のように、メテュやハンビンに会っていたけど、委員会がなければ会わないのが当たり前になるのか。




「夏休みあけたら忙しくなるけどよろしくね。じゃあ良い夏休みを！」



なんとも緩いケイタ先輩の締めで夏休み最後の委員会は終わり。



「今日先帰るね！シアと約束しててさ」



浮かれてるハンビンなんて珍しくて、そんな姿が少し面白い。早く帰らなきゃいけない用事があるのって、なんかいいな。楽しい用事に限るけど。
私はと言うと中々席を立てずにいる。メテュにパーカーを返したいけど、暫く会わないからか、色んな人と話をしていて、人目が気になって中々声をかけられずにいた。



「ソンイー！学年代表が呼んでるぞ」



他のクラスの人に呼ばれて、パーカーを入れた袋から顔を上げると、教室の入口でテレが手を振っている。クラス長も今日集まりあったのかな？



「どうしたの？委員会の事だと、ケイタ先輩に聞かないとわかんないかもしれないけど」

「いや、今日は勉強しに学校来てただけ。委員会終わりなら一緒に帰らないかなと思って来たんだ」

「でもハンビンはシアと約束があるからってもう帰っちゃったよ？」

「じゃあ2人で帰ろ？」



あれ？彼女がいる人と2人で意図的に帰るのはセーフ？アウト？




「ごめん通るよ。ソンイまたね」




返事に困ってると、メテュが入口で止まっている私たちをよけて教室から出る。



「あ、メテュこれ、この前ありがとう」

「ああ！どういたしまして」



メテュはテレの方をチラッと見て



「ソンイもデート？頑張ってね」



と耳打ちをしてきた。だから距離感近いんだってばと思いながら、違うからとだけ返す。



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