わたしの願い事

32 僕と彼女の話(テレside) ページ32

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彼女とは塾で知り合った。
１個下の彼女は、かわいくて頭がいいから有名だった。



「テレ先輩！志望校変えたって本当ですか？」



夏が開けてからのこと。それまで進学校で有名なところに行くつもりだったから、先生達にも驚かれた。



「私、先輩と同じ志望校だったのに…」

「うん。やりたいことがあって」

「でも、テレ先輩のそうゆうとこ好きです。優しいだけじゃなくて芯のある考え方を持ってるとこ」



薄々気づいていた。



「私、テレ先輩が好きです」



でも知らないフリしてた。自分には勿体ない出来事なのに、起こらなければいいとすら思っていた。



「私の事好きじゃないのはわかってます。それでも私の事絶対好きにさせるんで付き合ってください。幸せにします」



でも彼女の強い意志に押されたんだ。なんて言ったら人任せ過ぎるけど、そう言われて気になった。こんなにはっきり人を好きになれるなんて、どんな気持ちなんだろう。



「そのまま好きにならないかもしれないよ？」

「いいです。私がそれでいいって言ってるんですから」



でもソンイのことが頭をよぎる。僕達は友達としてお互いすごく好きだけど、それだけなのかな？ただ漠然とずっと一緒にいたいとだけ思っていて、どうなりたいかなんて想像できなかった。



「付き合ってみようか」

「ほんとですか！？今日からテレオッパって呼びます！」



好きを知りたかった。輝く笑顔は僕と違って純粋で、とても綺麗で、そんな彼女に惹かれているのは事実だったから。



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