わたしの願い事

15 帰り道 ページ15

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「ソンイ、いつメテュと話したの？」



廊下を歩きながら、ダンスイベントでの経緯を話す。



「だから踊ってるのがソク･マシューだって知った時驚いたよ」

「そんなことあったんだ。メテュからもソンイの話なんて聞いたことないけどなあ」




「お待たせ」



下駄箱から靴を出していたら、思っていたより早くにテレは来た。



「全然待ってない」

「ハンビンのトイレの方が長かったかも」

「おい！そんなことないだろー！」

「あははっ、相変わらずだね」



他愛もない話をしながら3人で並んで駅まで向かう。



「3人で同じ高校通うの知った時さ、嬉しかったな。テレは最後に普通科から変えたじゃん？」

「ほんとだよ！私は最初から国際高校だったけど、2人はどうしてここにしたの？」

「偏差値と距離」

「あははっ、ハンビンらしいね。僕はさ、ソンイだよ」



どうゆうこと？ハンビンは知っていたような顔をしている。



「ちょっとした人種差別あったの覚えてる？2年のクラスの時に。ほんの一部の人の事なんだけどさ、その時にソンイもちょっと言われたりしたじゃん」



正直はっきりとは覚えていないけど、私自身は受け流せるような、本当にちょっとした出来事だった。



「僕はソンイと仲が良かったから、なんでも知っていると思っていたのに、突然そんなことを言わる可能性があるなんて考えたことがなくて。まだまだ知らないことがあるんだなと思ったんだ。ソンイのことだけじゃなくて、よりたくさんの事をさ。だから、きっかけをくれたのがソンイだよ」



テレの考え方は、一貫して優しさがある。そんな所が好きになった。



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