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「そういえばさ、何があったの？」
『あーもう、本当に。
うん、まぁ。ちょっとした反省っていうか。』
「聞かせてよ」
『んー…一昨日クイズ番組の収録あったんだけどさ…』
得意分野で全問正解。
ただ一緒に出てた後輩に見せ場を作ってあげられなかった、という理由でヘコんでいるらしい。
「あべちゃんは、やっぱり優しすぎるくらい優しいね」
結局、他の人のことで。
これ以上抱え込んでどうするの。
そういうところが心配で。
そういうところが好きだ。
「んーじゃぁ一昨日その収録は90点。でしょ。
きっとあべちゃんなら次はフォローもできちゃうから、
そしたら150点取れちゃうかもね」
『100点超えちゃうの？』
「超えちゃうでしょ」
いつも100%以上の力で頑張ってるの知ってるよ。
上限が100で足りるはずはない。
『てかその点数、誰がつけんの？』
「俺？」
なんで疑問系なんだよって、
めめは俺に甘いからなぁって笑う。
『ほんと、めめは優しいね』
「…無理、しすぎないでね」
ふっと視線を逸らす前に瞳がゆらっと揺れた気がして。
ふわふわの髪の毛にぽんっと触れた。
思わず、だった。
ぱっとこっちを向いた視線が触れて
これはダメなやつだったって気づく。
だってもう抱きしめてしまいたい。
うるっと水分が溜まった瞳も。
お酒のせいか少し赤い頬も。
膝の上でぎゅっと握られている俺より小さい手のひらも。
全部が愛しくて、守りたい。
この気持ちに気づく前ってどうしてたっけ。
もう俺、普通がわかんないよ。
目が逸らせない。逸らしたくない。
触れたい。
抱きしめたい。
あべちゃんと俺の
普通って
どうだった？
ばっと離れるように体ごと引かれて、はっと我にかえる。
「あ…」
『…リ、リアルに井田じゃん！！
思わず俺キュンキュンしちゃったよ』
って苦笑い。
年上なんだからな、揶揄うなよって。
「からかったわけじゃ…」
『そ、そろそろ帰るわ！遅くまでごめんね、
…話聞いてくれてありがと。』
「あ、うん…俺こそありがとう」
バタバタと玄関に向かうの背中に声をかける。
部屋を出るまで逸された目が合うことはなかった。
…これ、やっちゃった…のかな。
1人きりになった部屋でソファの軋む音だけがやけにクリアに響いた気がした。
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nnna7(プロフ) - そんなふうに言ったいただけて嬉しいです（ ; ; ）ありがとうございます。 (2021年11月20日 12時) (
レス) id: b94d1008cf (このIDを非表示/違反報告)
asumico(プロフ) - 読み返している程、大好きなお話です。 (2021年11月19日 21時) (レス) @page39 id: 246c5f75dd (このIDを非表示/違反報告)
nnna7(プロフ) - サイト仕様がわかっておらず、気付きませんでした、、ご指摘ありがとうございます！ (2021年11月13日 21時) (レス) id: b94d1008cf (このIDを非表示/違反報告)
るーりん - めめあべ最推しなのでとっても楽しませてもらってます〜！更新頑張ってください！あとオんリんジんナんルんフんラんグ外してください･･･(んを除いて読んでください) (2021年11月13日 9時) (レス) @page8 id: a9a7e13897 (このIDを非表示/違反報告)
ネロ(ｐｃからだよ) - オリフラ立ってますはずしましょ (2021年11月13日 7時) (レス) @page7 id: e902eb4fcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nnna7 | 作成日時：2021年11月12日 19時
