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『めめ？』
たまに考え込むような顔をするのが心配で。
どこか一点を見つめるようにぼーっとするめめの顔を
覗き込んだ。
「もう顔真っ赤じゃん」
こちらを向いためぐろは、
またふはっと笑って、親指で俺の頬撫でた。
——やっぱり、ずるいな。
こうやって優しい顔で、俺に触れる。
わかってる。
この仕草に何の意味もないこと。
でも、もう。
好きで、好きで、好きで。
「ちょっと待ってて、水とってくる」
ほら、また、戸惑うような顔。
そんなふうに、距離、取らないでほしい。
『やだ』
思わず立ち上がっためめの服の裾を
ぎゅっと握って引き止めた。
「…あべちゃん？」
『となり、いてよ』
あぁ、もうこれアウト、だよな。
本音がこぼれ落ちる。
もう全部全部、アルコールのせいにして。
隣にいてよ。
いつもと同じように笑っていてほしい。
甘やかす手を離したくない。
我儘だってわかってる。
めぐろの中の特別にしてくれなくていい。
俺の特別を否定しないで。
めぐろの瞳が真っ直ぐ俺を捉える。
もうどうにでもなってしまえ、と
めぐろの身体を引き寄せようと思った瞬間。
力は加えていないはずのめぐろが
覆いかぶさるように倒れ込んできて
ごめん、と小さくつぶやいて、唇が押しつけられた。
驚いて、押し返すように肩を押したけど、
体勢的にびくともしなかった。
なんで、という疑問は言葉にならずに消えていく。
空気を求めて、口を開けたところから舌が入ってきて、
深く深く口付けられて、
言葉も思考もどこかへ行ってしまった。
めぐろの右手が左耳に触れて。
少しだけ残っていた理性が
その手首をぎゅっと握って止めようとしたけど
できなかった。
だってめぐろの手は
愛しいものを触れるように優しい。
着ていたニットに手をかけられところで、
めぐろの動きが止まった。
首元あたりに顔を埋めたまま動かない。
とっくに酔いも覚めてしまっていて
ここで何か言葉を発したらきっと引き返せる。
わかってて、何も言わなかった。
俺はずるい。
「……俺のこと…嫌い…じゃない…？」
震えるような声だった。
守りたい、と思った。
いつもと、逆だな。
誰かの代わり、なんだろう。
それでもいい、
受け止めてあげたい、と思った。
正しいことなんかじゃないのはわかってる。
ゆっくりと首に腕を回してさらさらの髪を撫でた。
それを合図に
また噛み付くように唇が降ってきて、
今度は抵抗することなく、求めるようにこたえた。
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nnna7(プロフ) - そんなふうに言ったいただけて嬉しいです（ ; ; ）ありがとうございます。 (2021年11月20日 12時) (
レス) id: b94d1008cf (このIDを非表示/違反報告)
asumico(プロフ) - 読み返している程、大好きなお話です。 (2021年11月19日 21時) (レス) @page39 id: 246c5f75dd (このIDを非表示/違反報告)
nnna7(プロフ) - サイト仕様がわかっておらず、気付きませんでした、、ご指摘ありがとうございます！ (2021年11月13日 21時) (レス) id: b94d1008cf (このIDを非表示/違反報告)
るーりん - めめあべ最推しなのでとっても楽しませてもらってます〜！更新頑張ってください！あとオんリんジんナんルんフんラんグ外してください･･･(んを除いて読んでください) (2021年11月13日 9時) (レス) @page8 id: a9a7e13897 (このIDを非表示/違反報告)
ネロ(ｐｃからだよ) - オリフラ立ってますはずしましょ (2021年11月13日 7時) (レス) @page7 id: e902eb4fcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nnna7 | 作成日時：2021年11月12日 19時
