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ep.10(mm) ページ21

mm side




「めぇーめっ!」
「なんだよ」

インタビューを終えて次の取材のために
別のスタジオに移動しようとすると、
康二が後ろから追いかけてくる。

甘えたような声に、
そっけない言葉とは裏腹につい笑ってしまう。


「さっき気持ちよさそうに寝てたやろ。
思わず撮っちゃってんけど。ブログに載せてもえぇ?」

「あー別に…」
好きにすれば、と言おうとするのを遮って、
並んで歩きながら、
これかーこれかー、
イケメンは寝ててもイケメンやなぁ、
なんて言いながら撮り溜めた写真を見せてくる。

自分の寝顔に興味なんかないんだけど。


「あ…」

一枚の写真で思わずぴたっと足を止めてしまった。


ソファで小さく変な体勢で足を曲げながら寝てる俺と
その頭を撫でているのは、

やっぱりあべちゃんだ。


「あ、これめっちゃええ写真やろー?」
さすが俺なんて言いながらまた歩き出す。

「でもこれはあかんねん」
「え?」
「あべちゃんNG。恥ずかしいんやって」

「…そう…」
恥ずかしい、というのは意識してくれている、
ということなんだろうか。

意識した上で、距離を取られているのだとしたら、
その意味は明白な気がする。



「特別に送ったろか?」
「は?」
「この写真。送ったるわ」
しょうがないな、というように優しい顔で笑う。
いつも甘えたなくせに、
たまにこうやってお兄ちゃんらしい顔をする。


康二は、もうきっと俺の気持ちに気付いてる。


「…なぁ康二…俺ってわかりやすい?」

「かもなぁ」
まぁでも俺そう言うの気ぃつく方やし、と。

確かに康二は、相手のちょっとした表情や言葉に敏感だ。

誰より人との距離が近いけれど、
親しいからといって
いつでも土足で踏み込んだりはしない。

ちゃんと相手のこと見ながら、
甘えたりふざけたりしている。
だから愛されるんだろう。


「…なんか最近言わへんやん?
 好きだわ〜みたいなやつ」

その癖目では追ってるんやからバレバレやで、
と言われたら返す言葉もない。

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nnna7(プロフ) - そんなふうに言ったいただけて嬉しいです( ; ; )ありがとうございます。 (2021年11月20日 12時) (レス) id: b94d1008cf (このIDを非表示/違反報告)
asumico(プロフ) - 読み返している程、大好きなお話です。 (2021年11月19日 21時) (レス) @page39 id: 246c5f75dd (このIDを非表示/違反報告)
nnna7(プロフ) - サイト仕様がわかっておらず、気付きませんでした、、ご指摘ありがとうございます! (2021年11月13日 21時) (レス) id: b94d1008cf (このIDを非表示/違反報告)
るーりん - めめあべ最推しなのでとっても楽しませてもらってます〜!更新頑張ってください!あとオんリんジんナんルんフんラんグ外してください・・・(んを除いて読んでください) (2021年11月13日 9時) (レス) @page8 id: a9a7e13897 (このIDを非表示/違反報告)
ネロ(pcからだよ) - オリフラ立ってますはずしましょ (2021年11月13日 7時) (レス) @page7 id: e902eb4fcf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nnna7 | 作成日時:2021年11月12日 19時

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