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「…え、なんで？いつ？」
「さっき。会いたいと思うの、翔太しかいなかったから。もう要らないと思ったの」
私がそう言うと、面食らったような顔をしてため息をつく。
「…それを好きって言うんだよ」
「そうなの？」
気付けば彼は、呆れたような顔をしながらも嬉しそうに笑っていて。
「俺、嬉しい」
「なにが？」
「お前のファーストキスの相手が俺で」
「…まだしてないじゃん」
「これからするだろ」
三度目の、正直。逃がさない、とでもいうように今度は私の後頭部に手を添える。
何も邪魔するものがない今度こそ、期待して目を閉じれば心臓の音がうるさいくらいに聞こえて体が熱くなる。
ゆっくりと触れた唇は想像以上に優しくて、だけど熱のあるそれはクラクラして溶けてしまいそうだった。
唇が離れると、彼は照れたように、でも嬉しそうに笑う。
それにつられて私も笑う。
これを幸せと呼ばないなら何というのだろう。
乾いていた心が満たされていく彼といるこの時間が、私の世界に色を付ける。
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バンビ(プロフ) - ただの渡辺担さん» コメント、リクエストありがとうございます。是非、参考にさせて頂きます。これからもよろしくお願いします。 (2021年3月27日 12時) (
レス) id: 99dc10468d (このIDを非表示/違反報告)
ただの渡辺担 - すごい面白くて全作品読ませていただきました！今リクエスト募集されているのかわからないのですが、よかったら『ワインクーラー』をテーマにした作品を読んで見たいです！ (2021年3月27日 10時) (レス) id: cfc10ba5d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バンビ
| 作成日時：2021年2月18日 11時
