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「俺にはお前がどれだけ苦しんだのか、どれだけ辛い思いをしたのか、分からない。分かれない。
だけどもし、同じ目にあったなら同じように思うと思う。親は親だから、無意識のうちにさ、期待しちゃうんだよ。だから腹は立つし、傷付くし憎くもなる」
現実を、受け入れるしかなかった。
あの時、期待していなかったと気付いた事にして、私は諦めたんだ。
そうしなければ、救われなかった。
逃げ道のない私には、押し殺して自分の中にしまう事でしか自分を助けてあげられなかったから。
「傷付くって分かってるから、期待なんてしたくない。でも、傷付くって分かってても期待しちゃうんだよ。人間だから」
私の心を抉るように彼の言葉がグサグサと刺さる。
心の奥底では、私は父を信じていたんだと思う。
どんなに憎くても、いや、こんなに憎くなるほど。
「…怖い？」
返事をする代わりに彼の胸へと顔をうずめる。
知りたくなかった。
せっかくあの時、自分を救ってあげたのに。
私を守れるのは私しかいなかったのに。
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バンビ(プロフ) - ただの渡辺担さん» コメント、リクエストありがとうございます。是非、参考にさせて頂きます。これからもよろしくお願いします。 (2021年3月27日 12時) (
レス) id: 99dc10468d (このIDを非表示/違反報告)
ただの渡辺担 - すごい面白くて全作品読ませていただきました！今リクエスト募集されているのかわからないのですが、よかったら『ワインクーラー』をテーマにした作品を読んで見たいです！ (2021年3月27日 10時) (レス) id: cfc10ba5d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バンビ
| 作成日時：2021年2月18日 11時
