. ページ26
.
「…付き合ってねーの」
いつの間に向井くんがいた場所に座っていた翔太が言う。
「…ないよ」
久しぶりに話す翔太はやっぱりどこか距離を感じてしまう。
あんな所を見られているのだから、付き合ってると思われても仕方ない。
二人で話すって、一体何を?と思ったが、結局このままいても何も変わらないのだし、向井くんの事を思ったら気持ちくらい伝えてみてもいいのかな、なんて思った。
「向井くんに何て言われたの?」
「お前が酔って帰れないから迎えに来て欲しいって。全然酔ってねーじゃん」
きっと向井くんなりに口実を考えてくれたんだろうな。
「それで、来たの?」
「うん」
「…彼女、いるくせに、酔った女なんか迎えに来るな、」
本当はこんな事言いたい訳じゃないのに。
いつだって私は素直になれないんだ。
「Aじゃなかったら来てない」
当たり前のように言う翔太はやっぱり変わってない。
目の前にある並んだお酒たちを見つめる。
翔太の方を向くことが出来ない。
さっき、向井くんもこんな気持ちだったんだと思った。
.
1109人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
バンビ(プロフ) - カレソさん» カレソ様、コメントありがとうございます。感想を頂く事が何より励みになります。最後まで読んで頂きありがとうございました。 (2020年9月20日 20時) (レス) id: 290b31182b (このIDを非表示/違反報告)
カレソ(プロフ) - 完結されていたので一気読みできて最高でした。とにかく胸が締め付けられて涙がちょちょぎれてしまいました。素敵なお話ありがとうございます!今後も応援しております。 (2020年9月20日 18時) (レス) id: 38540f6201 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - かなさん» かな様、コメントありがとうございます。もっと皆様に楽しんで頂けるように頑張りますので、今後もよろしくお願いします。 (2020年9月6日 23時) (レス) id: d49da2a08d (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - びっくりするくらい思わせぶりな行動が多いくせになにもこっちには与えてくれない感じが苦しいんですけど好きです!続き楽しみにしています。 (2020年9月6日 22時) (レス) id: d4d46f8c31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:バンビ | 作成日時:2020年8月31日 1時