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「いらっしゃい!」
飲む時はこの店と決まっている私たちは顔見知りの大将に会釈する。
週末という事もあり人が多く、カウンターに通された私たちは隣に腰掛けた。
「とりあえず生二つ」
「あいよ!」
いちいち聞かなくても分かっている翔太は、席に着くなり慣れたように言う。
「康二がさ、また来たいって」
「…康二?って、え、向井くん?」
いつの間にそんなに仲良くなったのかという事に驚きが強く、また来たい、と自分の家かのように言う翔太に突っ込む事を忘れてしまう。
「肉じゃが食べたいって言ってたわ」
「そんなに仲良くなったの」
「お前の周りの男は把握しておきたいの」
彼氏でもあんまり言わないようなセリフで私を束縛する翔太は、一体彼女の前ではどんな姿でいるんだろうと少し気になった。
「もし私がさ、向井くんと付き合う事になったらどうする?」
「は、お前あいつの事好きなの?」
「例えばの話だってば」
「嫌だよ。でもまあ、いいんじゃん?俺知ってるし」
どっちなのよ、と心で言いながらどっちも本心なんだろうと思う。
翔太が知っていればいいという謎のルールがあるのはどうも気に食わないけど。
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バンビ(プロフ) - カレソさん» カレソ様、コメントありがとうございます。感想を頂く事が何より励みになります。最後まで読んで頂きありがとうございました。 (2020年9月20日 20時) (レス) id: 290b31182b (このIDを非表示/違反報告)
カレソ(プロフ) - 完結されていたので一気読みできて最高でした。とにかく胸が締め付けられて涙がちょちょぎれてしまいました。素敵なお話ありがとうございます!今後も応援しております。 (2020年9月20日 18時) (レス) id: 38540f6201 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - かなさん» かな様、コメントありがとうございます。もっと皆様に楽しんで頂けるように頑張りますので、今後もよろしくお願いします。 (2020年9月6日 23時) (レス) id: d49da2a08d (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - びっくりするくらい思わせぶりな行動が多いくせになにもこっちには与えてくれない感じが苦しいんですけど好きです!続き楽しみにしています。 (2020年9月6日 22時) (レス) id: d4d46f8c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2020年8月31日 1時