第88話「長所は好奇心旺盛なところ」 ページ4
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結局。
昨晩は悟お坊ちゃまが用事アリとのことで、近くのホテルに泊まった。もちろん金は悟お坊ちゃま待ちで、部屋はイタドリくんと一緒にしてもらった。当たり前だが男女間の仲は生まれず普通に二人して爆睡して今に至る。
翌朝部屋に入って来て開口一番にお坊ちゃまが「全然心配してなかったけど逆に良いの？」って言ったけど二人して首を傾げた。意味が分からんぜ悟氏。
そして朝、私たちはホテルを出て電車を乗り継ぎ山の中のお寺も建物もいっぱいわーいなところに来ていた。
「お寺がいっぱいわーい」
「現実逃避も程々にね。面談乗り切れそう？」
「京都みたいわーい」
「A」
「「馬車馬の如く働きます」で通す所存です！！！！」
低い声に反応してしまい咄嗟に構えてそう吐き出す。最早条件反射と変わらない。身体が慣れてしまったのよ。
「やっぱここ特殊だから、用務員志望と言えど俺らみたいな面談もやんの？」
「あれは学生オンリー。でもAは特殊な方法で入らせてもらう。
本来であれば、ただの非呪術師ならちょっとした筆記試験と君が受けたようなものじゃない当たり障りの無い面接で採用か否か決定するけど、ほら、Aはこんなんじゃん？」
「あ〜、察した」
「私の事で私抜きで察されてもな〜〜」
「こんなん」で私もだいたい察したけども。
筆記試験、という単語でもう無理だと悟った。その時点で落とされるだろう。私の得意科目は体育です。
「だから、Aも直接学長と面談する。僕から話は付けといたから安心して」
「エッ、じゃあつまり」
「悠仁たちが通り抜けた道を、Aにも通ってもらう。つまり、特殊事例の直談判ってわけさ」
「なるほど。よく分からんけどイタドリくんのケツを追いかければ良いんだね」
「Aさんその言い方ヤメテ！」
だってその通りじゃん。君たちが潜った道を私も追いかけろってんだろ？なら君たちの尻を追うのと同じだ。
あといつの間にか名前呼びされてる。距離詰めるの早いなこの子。私はまだイタドリくん呼びを改めるつもりはないぞ。
「面談、いつから……？」
「あと20分後くらいかな」
「憂鬱すぎる。今から吐きに行こうかな」
「それは勝手にしてもらえれば良いけどA。もしかしたら忘れてるかもしれないから言っとくよ。
今から面談する相手は学長だけど、その人前にAが粉砕しちゃったって言ってたヌイグルミの製作者だからね」
…………えっ。
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第89話「短所は自由が過ぎるところ」→←第87話「用務員さ〜ん！」
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なぎさん(プロフ) - めっちゃ面白かったです！素敵なお話ありがとうございます！！ (9月17日 23時) (
レス) id: 3e92d95cce (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - 面白いです！あまり人の事には突っ込めませんが更新頑張って下さい！ (2022年9月24日 7時) (レス) @page26 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - もう呪術は書かれないのでしょうか… (2021年7月16日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
あいねこ(プロフ) - コメント失礼します。今まで読んだ作品の中で個人的に一番好きです！更新頑張ってください！ (2021年1月2日 18時) (レス) id: a4bed0c9af (このIDを非表示/違反報告)
. - 凄く面白かったです。続きが読みたい!!! (2020年12月17日 5時) (レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nny。
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年11月30日 19時
