第106話「メイドさん、割とまとも」 ページ22
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そもそもなんで私、ここに連れて来られたんだろう。
普通にメイドってか、付き人みたいになってるし。
めちゃくちゃ刺々しい雰囲気で会話をする二人を見守る。全然仲好さそうじゃないしなんならバッチバチである。これもしかして喧嘩始まっちゃうのでは？
悟お坊ちゃまはククッとさぞ愉快そうに笑っている。ヤバイ会話の半分以上飛ばしてた。
「アンタらがしょーもない地位や伝統のために塞き止めていた力の波が、もうどうしようもなく大きくなって押し寄せてんだよ」
何故かその言葉だけ、スッと心に入ってきた。
何でだろう、不思議だ。というかおじいちゃんの顔が凄く怖い。そして煽りスキルエグいなお坊ちゃま。
「牙を剥くのが
「少しお喋りが過ぎるの」
ほらーーおじいちゃんキレちゃった！！！
無闇に敵を量産しようとしないでよお坊ちゃま！！怖いんだよ私にも飛び火がかかりそうで！！
死ぬのは怖くないけどそういう面倒くさいのは嫌いなんだよ私！！！
「おー怖！！言いたいこと言ったから退散しよーっと。A、行くよ」
「あっ、はい」
悟お坊ちゃまはさっさと扉へ向かって歩いて行く。その後ろをついて行くが、ふと立ち止まった。
そしてクルリと方向転換。
「A？」と悟お坊ちゃまに言われたが「すみません先行っててください」と伝える。
おじいちゃんの方へ歩いて行く。そして机の横で正座。
「……何か用かの」
「良ければこれを。お茶請けです」
すっと差し出したのは、事務所に置いてあったお客様用のお菓子。高そうな饅頭をそっと置いた。
しかし机にお茶が無いのは盲点だった。そこまで考えてなかったなあ。
「申し訳御座いません、お茶の方がまだでしたね。此方の事務員が対応させて頂いたとばかり……すぐ御用意致します」
「いや、結構。そちらだけ頂こう」
「承知致しました」
その場で一礼し立ち上がる。そして扉の前で振り返り、「失礼しました」ともう一礼。
音を立てないよう両手で扉を閉めたら、横に立ってた人物と目が合った。
「………君、本当にA？」
「正真正銘あなたのメイドことAです」
「熱ある？」
「無いっすけど」
何故か前髪を上げられ額に手を当てられた。
割とあったかいな悟お坊ちゃま。
「馬鹿は風邪引かないもんな」
「納得すんな」
自分の中で勝手に納得してうんうん頷くな。
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なぎさん(プロフ) - めっちゃ面白かったです！素敵なお話ありがとうございます！！ (9月17日 23時) (
レス) id: 3e92d95cce (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - 面白いです！あまり人の事には突っ込めませんが更新頑張って下さい！ (2022年9月24日 7時) (レス) @page26 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - もう呪術は書かれないのでしょうか… (2021年7月16日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
あいねこ(プロフ) - コメント失礼します。今まで読んだ作品の中で個人的に一番好きです！更新頑張ってください！ (2021年1月2日 18時) (レス) id: a4bed0c9af (このIDを非表示/違反報告)
. - 凄く面白かったです。続きが読みたい!!! (2020年12月17日 5時) (レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nny。
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年11月30日 19時
