第96話「所詮繋がれた怪物」 ページ12
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「は？終わり？なんで」
「合格だと言ってるだろう。取り消されたいのか」
「なんで？」
「私の指示に従え。今は安静にしろ」
その言葉に、私の中の何かがプツリと切れた。
「嫌だ！！嫌！！やーーーだ！！！なんで？なんでもう合格なの？やだやだやだやだ！！！もっと暴れたい！！力の限り叩き潰したい！！散々ボコられたじゃん狡いじゃん！！こんなにも血ぃ流させておいてさぁ！！！
私だってボコボコにしたいよ、卑怯だよ！！私ばっかりずるい！！！もっとチョウダイよ人形！！そいつら全員、ねえ！！！私が殺してやるから！！！」
地団駄を踏み、駄々っ子のように首を振る。
そんなの納得できる筈が無い。私ばっかりなんで、私ばっかり酷い目にあって、なんで仕返しすら許してくれないの！！！
「嫌だ嫌だ！！！嫌！！！！」
「A」
「止めないでよお坊ちゃま！！！黙っててよ！！私だって、私だってアイツらを全員殺」
「A」
肩を掴まれた。
なんて事ない力だった。私だったら軽く振り払って逃げ出すことなんて容易い。
でも動かなかった。
動けなかったのだ。
本能が訴えかけてきている。
鼻息荒く暴れ回ってた脳内が、少しずつ落ち着きを取り戻してきた。心臓がばくばくして、呼吸を乱したまま下を見た。視界がぐるぐるして気持ちが悪い。
私、さっきまで、どんな顔してたんだ？
「………っ、ご、ごめん……ごめん、ごめんなさい、悟お坊ちゃま」
「僕に謝るのは筋違いでしょ」
「すみません、ごめんなさい、学長、ごめんなさい……！！」
変に昂ぶった感情がようやく静まり、なんでか急に体の震えが止まらなくなった。
変に息が乱れる。ビックリした。知らない自分を見たようで怖かった。あんな戦闘狂的な、バーサーカーのような凶暴な一面。
「僕のが混じったからかな？昂ぶった時だけ感情の制御が下手くそになってる。情緒不安定の極みだな」
「……どういう事だ？」
「この眼。分かりますか」
悟お坊ちゃまは背後から私の肩に腕をかけ首を絞めるようにロック。そして反対の手で私の顎を掴み強制的に斜め上を見上げさせる。
そんな私の顔をジッと見つめた学長の眉が一瞬、ピクリと動いた。
「お前の呪力が無理矢理流し込まれている………！？」
「御名答」
……あの。
私の目を見て何が分かったってんですか。
震えが若干止まったものの、不自然な現状にまあまあ落ち着いた。
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なぎさん(プロフ) - めっちゃ面白かったです！素敵なお話ありがとうございます！！ (9月17日 23時) (
レス) id: 3e92d95cce (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - 面白いです！あまり人の事には突っ込めませんが更新頑張って下さい！ (2022年9月24日 7時) (レス) @page26 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - もう呪術は書かれないのでしょうか… (2021年7月16日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
あいねこ(プロフ) - コメント失礼します。今まで読んだ作品の中で個人的に一番好きです！更新頑張ってください！ (2021年1月2日 18時) (レス) id: a4bed0c9af (このIDを非表示/違反報告)
. - 凄く面白かったです。続きが読みたい!!! (2020年12月17日 5時) (レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nny。
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年11月30日 19時
