第79話「聞き間違い探偵」 ページ43
.
虎杖くんとお坊ちゃまは何かしら打ち合わせを始めた。
先生と生徒での会話なので私は入らず、先程の光景をぼんやりと思い出していた。
「(さっき木の目のやつ、私に向かって……)」
「それで。A、君の事だけど」
「お坊ちゃま、割り込みすみません。忘れない内にご報告があります」
「優先事項?話してみて」
「実は、さっきあのジュレイ達を追いかけてた時に聞こえたんですけど」
その言葉を発した瞬間、二人の目がこちらに向いた。
やだ注目されてる。人見知りなのにとか関係ないことを思いながら、とりあえずキリッとした表情を浮かべて口を開いた。
「私、どうやらあのジュレイ達に干されそうなんです」
「ごめん。君にとっては少し難しい事かもしれないけど、日本語で喋ってくれる?」
「私日本語で喋ってましたよね?」
え?バリバリの日本語じゃんね。英語話してないよね、英語の成績0.35って言ったばかりなのに。
「干すって何?」と聞かれたので「干すって言われただけだから分からない」と返す。干すって何なんだろうね。
「A。あの呪霊の、目から幹が生えた気持ち悪い奴の声が聞こえたって事だよね?」
「その通りです。声を聞く限り、木の目野郎の性別はどうやら女っぽいです」
「心底要らない情報をありがとう。それで、ソイツから何を言われたか思い出せる?なるべく詳細に」
「う〜んと……「丁度良い」「私も彼も」「あなたをホッしてました」と」
ほっしてた。つまり干す。
吊るされるのか干されるのかどっちかにしろよ。
そしたら二人は顔を見合わせた。
「欲してる、って事だよな」
「そうらしいね」
「この人にそんな価値ある?あっスンマセン、つい酷いこと言っちゃいました!」
「いや、僕も同じこと思ったから大丈夫」
「何が大丈夫なの??」
価値あるわ。砂利持ってくくらいならメイドの方が使えるなくらい思われるわ。連れ攫われたらその現場で馬車馬の如く頑張るわ。
.
1856人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sou(プロフ) - はじめまして!!読み始めたばかりなのにもうこんなにも進んでしまいました!!基本的に夢小説でのギャグ系苦手なのですが、こちらすっごく面白くて!!これからも最終章行ってきます! (2022年2月11日 16時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
巫礜 - 2章完結おめでとうございます!!とても面白くて一気に読んでしまいましたー!3章も楽しみに待ってます!無理せず頑張ってください!応援してます!! (2020年11月29日 23時) (レス) id: af56b806d8 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - 完結おめでとうございます!今回も楽しく読ませて頂きました!展開に置いてかれる悠仁がちょっと面白かったですw3章も楽しみにしてそれこそ犬のように待ってます!! (2020年11月29日 13時) (レス) id: c55596aced (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - 2章完結おめでとうございます!いつも通知が来るたびワクワクしながら開かせてもらってます。これからも応援してます!では、お体に気を付けて。 (2020年11月29日 12時) (レス) id: cfabc7c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
レミリア(プロフ) - 第2章の完結おめでとうございます。いつもはぁはぁ息を荒くしながら見させて頂いております(キモい)第3章も楽しみです! (2020年11月29日 10時) (レス) id: 0a87aae102 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Nny。 | 作者ホームページ:
作成日時:2020年11月23日 1時