私、悟お坊ちゃまの “元” 専属メイドです。【呪術廻戦】

第68話「めいぐるみの怨念」 ページ24

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「……お坊ちゃま、アイツ、もしかしたら虎杖くんのこと」

「うん、僕もそう思う」



私、本文何も言ってないんだけど。

メイン抜かして序章だけで察する君って何者？推理小説の初っ端で犯人分かっちゃうタイプ？私は答え合わせしても頭抱えるタイプです。



「A、その手に持ってる黒の塊なに？」

「え？ああ、この子が持ってたぬいぐるみ。さっき貰ったんだけど急に動いてビックリしちゃって、その、パンッてやっちゃった」

「学長の呪骸を？？？素手で？？？？」

「一々気にしてたら負けだよ悠仁。このメイドの拳には神が宿ってると思って」

「プロボクサーの方ですか？？？」



適当な発言と適当な説明に挟まれ彼は頭を抱えている。

「俺アイツに散々ボコボコにされたのにメイドさんの一撃でお陀仏……？」と、何やらボソボソ言ってる。君、この子にボコボコにされてたの？災難だったね。じゃあこれは天誅ってことで。



「A。それはね、一応こわ〜い人から譲り受けた貴重な物だったんだよ。見る限り情状酌量の余地は無さそうだから、今のうちに君の薄っぺらい脳味噌をフル活用して弁解の言葉でも探しておくといい」

「？？え、何……日本語で喋って……？」

「死刑の執行が確定したから死ぬ前に言い訳たくさん考えよう」

「殺されるの私！？！？！？」



おっかなびっくりである。
このぬいぐるみそんな貴重な物だったの？見るからにブサイクだったよ！？私いろんなところに敵作りすぎじゃん……？



膝をついて(何度も言うが湖の上で)、頭を抱えながら頑張って思考をフル活動させて考える。

そんな様子を見ていた彼らは「えっこのメイドさん頭弱い系？」「弱いってか、脳の働きが抑制されちゃってる系」「それどんな系統？？」と話していたが必死な私には聞こえなかった。



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