【糸師凛】ママを捨てたお父さんはいつも何を考えてるのか分かんない。

10、「ききいっぱつ！」 ページ10

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「おやまとおいねえ」

「もっと近場にすりゃ……チッ、それじゃ意味無えし」

「お父さんあれー、とおくのあれなあに？うしろのやつ、あれー」

「後ろなんか見れるか2人纏めて事故死するぞ」



「ごめん……」

「後で見るからマジ待ってろ」


　


ヘンなキラキラしたデカイたてもの、あれなあに？


　


「おちゃのみます」

「ストロータイプのやつでもお前は関係無く零しそうだな」

「こぼした……」

「マジ期待を裏切らねえな」

「お父さん、お父さんのウシロにタオルあるよ」

「この状況で俺に「取れ」って言ってんのか」


　


ひざかけオフトンにちょっと水たまりができた。


　


「お父さん、テソウ見たいからりょうほうお手手見せて」

「その間ハンドル操作どうすんだよ、大人しく景色見てろ」

「30まですうじかぞえたくらいでおわります」

「30秒間時速100キロアクセル踏みっぱ手放し運転は流石に俺でも躊躇するんだよ」



「ならかわりに30びょうだけお目目見せてほしい」



「死ぬ運命に変わりねえだろ。つーかさっきからちょいちょい殺しにかかんの何だよ、これも俺の遺伝かよ」


　


私とお父さんはなかよしなので“イデン”もちゃんとしてます。


　


「次のSAで休憩するけどトイレ大丈夫か？」

「ウン……」

「A？」

「ウン……？」


　


「オイ、%で表すとどれくらいヤバい」



「「ぱーせんと」が分からないけど、えっと、あのね、おなかの中、いつも入れてるおフロのおゆくらいたまってる」


　


するとギャン！！ってクルマがないた。


すごいはやくなった。
とってもはやくなった！



ふかふかのシートに体がうまる。


　


「わーー、わーーー！！」

「振動でもらしたとか言うなよ、最悪シートくらい買い換えりゃ済むけどな！」

「うひーーー」

「あとマジでそういうのは は、や、く！！言え！！！」


　


さっきのめんどくさそうなのからヘンシン！


お父さんがすごいいっしょうけんめいになった！



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