11、「おはなし」 ページ11
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はじめて見た、さーびすえりあ。
人がたくさん。みんなたのしそう。
「うぜえ量……」
人をアリさんみたいに言ったのは私のお父さん。
「お父さん、ここって何?」
「お前の危機を救ってくれる場所」
クルマのとびらをしめて、お父さんが私のほうにきた。
「手」
「うん?」
「お前、一瞬でも目ぇ離したらすぐどっか行くだろ」
だから「手をつなぐ」んだって。
お父さん、そんなに私と手をつなぎたいんだなあ。
「アンパ○マンいる?」
「あっち行きゃいる」
「あかの女の子のマークのあれ?」
「あそこ行って、「トイレ」あるとこの狭ぇ部屋入って、手を綺麗に洗って、俺のとこに戻って来たらもしかしたらいるかもな」
お父さんの手をはなしてすぐにはしった。
「俺はここにいるから 絶対 すぐ戻って来いよ」とお父さんが言ってたから、お父さんのほうを見てくびをたてにふって、いっしょうけんめい手をふった。
おトイレ、かんりょくいたましました。
こういう言いかたがカッコいいって本で見た。
トイレから出て、まっすぐあるいて、お手てあらうところに行く。
知らないおねえさんたちがオシャベリして立っていた。どこもあいてない。
そしたらおねえさんの1人が私を見て「ごめんねー」と言って、よこに行った。
「ありがとーございます」って言って、おしえてもらったみたいにあたまを下にさげた。
「てかさぁ、ゆーみからのLINE見た?さっきここで超カッコイイ男見つけたらしいよ」
「え、マジ?どんなん」
「コレコレ。隠し撮りらしーけど」
「犯罪じゃん、ヤッバ。彼氏欲しすぎてガチってんじゃん」
「いやでもこれは流石にガチるっしょ、この横顔マジ吉河涼軽く超えてるし」
手をあらったあと、リュックの中に入れたハンカチを出そうとしたけど、見つかんなくてオロオロする。
そしたらおねえさんの友だちみたいな人がきた。
じゃまにならないところに行く。
「____……は?それって、『糸師凛』じゃん」
お父さんのなまえを聞いて、手を止めた。
びたびたの手をそのままにして、トイレから出た。
後ろから「マジ!?やっば、行こ行こ!!」「待って、まず化粧直してから!」って聞こえてきて、すぐにはしった。
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うさぎ - 続き、待ってます! (9月24日 10時) (レス) id: e785190406 (このIDを非表示/違反報告)
クラゲ - あと、行きたい場所で言い合っているのも可愛いなぁってなりました! (2023年3月25日 6時) (レス) @page6 id: 772f111aa6 (このIDを非表示/違反報告)
クラゲ - 冴くんの漢字が浜になっていてほっこりしました!( ´ ▽ ` ) (2023年3月25日 6時) (レス) @page6 id: 772f111aa6 (このIDを非表示/違反報告)
凛空(プロフ) - イッキ見してしましました…娘ちゃん可愛い…!!続きが気になる…!!無理せず更新頑張ってください!! (2023年3月13日 21時) (レス) id: 2d96add547 (このIDを非表示/違反報告)
猫の子猫 - 娘ちゃん可愛くてちょくちょく笑ってしまいます‼︎可愛いなこの親子‼︎更新頑張ってください!応援しております‼︎ (2023年3月10日 0時) (レス) @page22 id: 277ef76f82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nny。 | 作者ホームページ:
作成日時:2023年3月5日 19時