▼ 青い監獄に愛され狙いが出現した【ブルーロック】

「付き合ってないけど……」 ページ15

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「えっ」


　


「え？」

「えっ何それ、何その話」

「………は、Aさんと兄貴って昔から付き合ってんだろ？」


　


「付き合ってないけど……」


　


「は？」

「え？」



え？コミュ障同士の会話？

いや凛はコミュニケーション能力があらぬ方向に鋭角に尖ってるだけだ。決してコミュ障ではない。



「……代表戦が終わった時、兄貴から……その、「俺のAに手ぇ出すなよ」って牽制されたんスけど」



「冴って虚言癖あったっけ」



「無いです」



流石の即答。君らもしかして私の知らぬ間に仲直りとかした？

プロポーズなんか受けてないし、LINEもたまにやり取りするだけだし……いや最近は結構多かったな。日本に滞在してたの知ってたし何なら青の監獄入る前にちょくちょく会ってたし。え？でも何で？もしかして冴、日本で彼女たくさん作り過ぎて訳分からなくなってたりしてない？


そういや代表戦終わって2週間のオフ貰った時に冴とご飯食べに行ったな。なんやかんや「暇だから付き合え」って言われて遊んだ覚えもある。「凛も誘えば良かったなー」って言ったら死ぬほど嫌な顔されたけど。つーかそれが何だって話だけど。



凛は暫く目を見開いたまま呆然としていたが、「それなら、」と意を決したように立ち上がった。



「ッAさん。俺は＿＿＿＿ 」



「お疲れ様ですっ、お掃除に来ましたーー！」



凛の言葉を遮るかの如く、とんでもないタイミングで不乱蔦さんが入ってきた。


おいTPOが諸々破滅してるやつ来たぞ。



「不乱蔦さんここは土足厳禁。靴脱いで入って。担当場所はしっかり終わらせた？」

「は、はい……っ終わりました。でも、萌江、Aせんぱいのお手伝いしないとって思って……」



別に頼んでねえんだよなぁ。


この子選手たちの部屋の掃除、一部屋ごとに1時間かかるし。茶菓子でも頂いて寛いでんのか？ってレベルである。てかそのわざとらしく怯えた顔何？

ちらちらと向けられた彼女の視線の先にはこの世の全てを憎んでるかのような顔をした凛がいた。おいお前その顔、冴と仲違いした時の顔じゃん。殺意の波動に目覚めたみたいな顔じゃん。


凛は思っくそ「誰だテメェ殺すぞ」って顔してるけど不乱蔦さんは気付いてない様子。それどころか「あ、凛くんだ！」と普通に近寄って行く始末。


　


これもし殺し合いが始まったらどっちの味方につきゃ良いんだろう。


　


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