▼ 青い監獄に愛され狙いが出現した【ブルーロック】

「悪役令嬢かアンタ」 ページ12

.



「なあ、さっき不乱蔦って子からAさんと凪がすげー距離近かったって話聞いたんスけど」



「私のプライベートって全く無かったりすんのかよおい」



バァン！と開け放たれた扉の奥から現れたのは紫。
人生勝ち組スーパー御曹司が何しに来たんだ、飯くらいゆっくり食わせろや。



「アンタらそういう関係なわけ？」

「そうだと言ったらどうする」

「なっ……いや、別にアイツが彼女作ったからってとやかく言う権利は俺には無いけど、これは……ちょっと……」


　


「ア？何チラチラ見てんだ思春期かテメー、唐揚げだけは絶対渡さないからな」


　


「アイツと別れてくれませんか。凪の未来が不安でしかない」

「何だお前凪の御父様ですか？セイシロウくんは本当に素敵な方ですよね。上背も筋肉も下の方も立派でやる時はやる男(意味深)で何からナニまで頼もしくって、ホントご両親の努力の賜物ですわね〜〜〜〜！！！！！」

「相手方の両親に直談判で婚約破棄を迫る浮気ばっかする皇太子に嫌気がさした農民希望の悪役令嬢かアンタ」


　


なんでそんなん知ってんだ御曹司。
ラノベ読むタイプじゃねーだろ。


　


「ンなこたぁ別に良いんだよ、てか初めからAさんと凪が付き合ってるわけねーって知ってたし」

「そうか帰れ」

「アンタ、ちゃんと寝る前に髪乾かしてんのか？」

「当たり前のように前に座んな帰れ」

「億が一にも無いと思うけど凪と付き合うってなったら逐一俺に報告してくれ」

「お前マジであのゲーマーの人生管理しようとしてる？」



とんでもねーやつに目ぇ付けられてんなセイシロウ。
そんな事を思いながら冷めた唐揚げを口に含む。冷たい。



「寝ろよマジで。私に構う暇ないだろ」

「ッスね。気になってたことも聞けたしもうアンタに用無いし」



コイツ絶対女捨てる時バッサリいけるタイプだな。
んでいつか後ろから刺されて死ぬんだろうな。



ご飯も食べ終わり、シンクへ食器を運び黙々と洗う。その間やつはタブレットで自身の能力の確認をしていた。特に会話はない。



「(マジで帰れや)」



使用したシンクは水気をしっかり取って、タオルは洗濯機の中に放り込む。明日の分と一緒に回すからスイッチ入れずに放置、と。



「私出てくけど御影はここいんの？」

「出まーす」



そう言い部屋から出たので私も部屋の電気を消してから続く。
そのまま自室の方へ歩いて行くが、何故か御影は着いてきた。



.

「迷子かよ」→←「えっ怖」 (※シモいネタ注意)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す