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｢ちょっ、あの顔絶対本気じゃん！お前らなんとかして！｣
｢なんで俺が！｣
急に言われたデュースが驚いたように声を上げた。エースには悪いけど僕もゴメンだな。先輩には逆らいたくないし。
｢頼むよ！オレ今魔法使えねえし……うわっ、来た！｣
｢それじゃあ、タルト持って出直してきてね♪ばいばーい！｣
─────
｢なんなんだよ、アイツ〜！｣
｢こら、先輩だよ｣
愚痴をこぼすエースを肘で小突いて叱る。エースは面白くないような顔をした。
｢倒しても倒しても湧いてきた……幻覚魔法かなにかか？｣
｢それ。ユニーク魔法かなんかなのかな？｣
｢オマエは何もしてなかったんだゾ！｣
｢失礼な。ユウちゃん守ってたじゃん！｣
突っかかってきたグリムにそう言い返せば、エースに襟元を掴まれ、前向け、と言われる。
｢それより、タルトがないなら門前払いなんだろ？オレら最初から手ぶらだったじゃん。バラを塗るのだけ手伝わせやがって！｣
｢ちゃっかりしてるんだゾ｣
｢じゃあ、お詫びのタルトを持って出直しだな。放課後にでも……ハッ！！！！やばい！！！！｣
｢はっ！！｣
｢あーあ｣
召喚した時計で時間を確認すれば、予鈴の時間を少し過ぎていた。ケイト先輩大丈夫なのかな、リドル先輩も寮にいるって言ってたけど。
｢まずい、もう予鈴の時間過ぎてる！遅刻するぞ！｣
｢ふな゛っ！オレ様の輝かしいスクールライフ1日目からミソがついちまう！｣
オマエたち、教室に急ぐんだゾ！と言ってるグリムは、いつの間にか四足歩行になっている。やっぱり猫ちゃんじゃん。
｢そういえばユウたちのクラスどこ？1年だろ？｣
｢学園長が、1年A組って言ってたゾ！｣
｢なんだ、同じクラスじゃないか。1時限目は魔法薬学だな｣
｢うわ、ずるー！僕だけB組とかあり？｣
｢ウヒョー！なんか楽しそうなんだゾ！｣
｢結局魔法使えないままだけど、大丈夫なんかな……｣
途中まで走ってて忘れてたけど、急に思い出す。
｢(僕って空間転移魔法使えるんじゃん！)｣
体力がないながらに頑張って走っていたさっきまでの苦労はなんだったんだ。
この魔法は行ったことがある場所にならどこでも繋げられる。人数もある程度なら大丈夫だが、結構さっきので疲れていた。
｢(一緒に転送できるのは1人)｣
ちら、と横目で隣を走る彼女を見る。
彼女の肩を引き寄せ、前にいる3人に聞こえるように言う。
｢ばいばーい！お先！｣
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ゆる(プロフ) - ほんとに面白いですね!続きが楽しみです!無理のない程度で更新がんばってください!応援してます! (2023年1月1日 0時) (
レス) @page27 id: 6719ad2600 (このIDを非表示/違反報告)
時雨ですな(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！更新頑張ってください！！ (2021年6月23日 7時) (レス) id: 9e0511f770 (このIDを非表示/違反報告)
ロイミー(プロフ) - つみきさん» ありがとうございます！励みになります、頑張ります！ (2020年6月7日 14時) (レス) id: 6a770a8d65 (このIDを非表示/違反報告)
つみき - 続編おめでとうございます！お話がすごく好きで、引き込まれます。頑張ってください！ (2020年6月6日 22時) (レス) id: da29838e5a (このIDを非表示/違反報告)
ロイミー(プロフ) - りいなさん» ありがとうございます！更新頻度は下がりつつありますが精一杯頑張ります！ (2020年6月6日 21時) (レス) id: 6a770a8d65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロイミー | 作成日時：2020年6月6日 20時
