運動着：……分かりました 1話 ページ14
youside
｢オ゛ア゛〜〜〜｣
｢ごめんねルチウスちゃん、降りたいよね俺も降りたい！！｣
そう言いつつ、チラ、と下を見れば遠くに地面が見える。
｢(う……僕、ほうきが無いと飛べないんだよな……)｣
事の発端は数分前。
飛行術の授業のためにグラウンドでほうきを準備している時だった。
───
オ゛ア゛〜〜〜
｢……なんか、ルチウスちゃんの声が聞こえない？｣
｢言われてみればたしかに聞こえる……かも｣
｢あっちの方から聞こえるみてぇだな｣
獣人のジャックはハッキリと聞こえたらしく、彼の指が刺した方向を見る。
｢あっちって……森だけど｣
｢なるほど？そういうことかぁ｣
｢……おい、A？何してんだ？｣
｢何って、決まってるでしょ…っと｣
｢Aクンまさか……｣
｢お前、魔力はあっても体力ねぇんだから無理すんなよ！？｣
｢よし、行ってくるね！！｣
｢ルチウスちゃ〜ん！どこ〜！？｣
大声で名前を呼びつつ、ほうきで森の中を飛び回る。
オ゛ア゛〜〜〜……
｢(こっち……？)｣
声が聞こえる方へ方向転換した時だった。
｢え、ひっ、わぁっ！！！｣
突然強い風が吹き、思わず目を瞑る。
すぐに風がなくなったことに、思わず安堵のため息を漏らして目を開ければ、そこには一際大きな木があった。
慌てて回避しようとして上へと向かうが、もう少しという所で木にぶつかり、そのままほうきは落下。僕は少し太めな枝に落ちた。
｢いった…………って、ルチウスちゃん！！｣
落ちた枝の先にいるルチウスちゃんが目に入る。
今の振動でルチウスちゃんが落ちなかった事に安心しつつ、おいで、と抱き寄せる。
………………さて
｢どうやって降りよう………｣
───
恐る恐る下を見ていた時、またも強い風が吹く。
さっきとは違い、不安定な枝の上に跨っていた僕はいとも容易く体制を崩す。
｢……え｣
さらに強い風で僕の体は傾き、そのまま落下する。
｢わあぁぁぁぁ！！！！｣
衝撃に備えて目をぎゅっと瞑り、苦しくないように配慮しつつ、ルチウスちゃんを落とすまいと腕に力を込めた。
──
Ruggie side
｢……レオナさん、今声がしませんでした？｣
｢……したな｣
｢しかも聞き覚えのある声……｣
｢上からしたよな｣
｢そうっスね、上。上…………うえぇぇ！？｣
上を見た俺は思わず叫んだ。
隣にいるレオナさんの肩を揺すり、上、上！と必死に上を指さす。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1020人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
棗(プロフ) - ロイミーさん» いえいえ！こちらこそこんなに面白いお話を読ませていただかせて本当にありがとうございます！これからも更新頑張ってください！応援してます。 (2020年5月23日 7時) (
レス) id: bb5b41793a (このIDを非表示/違反報告)
ロイミー(プロフ) - 棗さん» わざわざありがとうございます！パソストのあの部分声に出してると思ったのでその描写をしたのですけどやっぱり変ですかね……色々修正してみます…。貴重なご意見ありがとうございました！ (2020年5月23日 1時) (レス) id: 6a770a8d65 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 結構最初のエースが鏡の前にたっているところです。さすがにお兄ちゃんのことまでは読唇術では読み取れないのではないか…と思いまして、、、考えすぎだったらすいません(><) (2020年5月22日 21時) (レス) id: bb5b41793a (このIDを非表示/違反報告)
ロイミー(プロフ) - 全然大丈夫です！^^* ご指摘の件ですが、1度自分で全部目を通してみてもわからず、どこの部分か教えて頂いてもよろしいでしょうか……？？ 更新嬉しみにして頂けて嬉しいです！ (2020年5月22日 20時) (レス) id: 6a770a8d65 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 文句を言っているようで申し訳ないですが、読唇術ではさすがに心までは分からないのでは無いのでしょうか？実際口が動いてなければ何もわからないですし…それならば読心術の方が良いのでは、と思ってしまいました。更新楽しみにしてます。 (2020年5月22日 19時) (レス) id: bb5b41793a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ロイミー | 作成日時：2020年5月15日 19時
