例えば大切な人が2 (ページ19)

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side J.M.
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毎回の事だけど、俺に関してはツアーが終わればそれほど間隔をあけずに次のコンサートだったりイベントだったりの打ち合わせを始めていく。

正直な話、昨年から始めたフリフラの色をどうするかとか、アルバムのコンセプトをどうするかとか、セトリどうするか、曲の長さを調整したり…考える事がいっぱいあって。

ニノも何も話してくれなくて…

病気の事を話してくれた後、グループメールが動いてたけど段々やりとりも減っていって、もう大丈夫的な感じなのかと思ってた。

だけど、ニノが映画やドラマのロケに出ていて楽屋入りが遅く、それ以外のメンバー四人が集まっていた時、翔くんの一言でニノはまだ体調が不安定なんだって気づいた。

今まで気づかなかったなんて、ほんと、情けねえ。

人一倍メンバーの顔色は伺っていたはずなんだけど…って、忙しかったからなんて言い訳にしかならないよね。

俺はそれが悔しくて…自分にイライラしてしまったりして、その空気を何とか良いものにしようと逆にみんなに、ニノにさえも気を遣わせてしまって。

ほんと、ダメだなあ────…

そんな時。

「松潤、いつもありがとうね？」って。

色々上手くいかなくて、すごく悩んでいた時、柔らかな笑顔で声を掛けてくれたのが大野さんだった。

普通に言われたら、何だよ急にってなると思うんだけど、今の精神状態でそんな事を言われると不思議だけどなんだか色々楽になってきて。

二人きりの時には相談にものってくれた。

普段は何も言わずに見守ってくれるってかんじの大野さんに言葉を貰えたのが嬉しくて…

そのあとからは気持ちを切り替える事も出来て、また頑張ろうと思えた。

次第にニノにも笑顔が増えていって、俺も心から笑う事が出来た。

メンバー内の雰囲気も良好のままツアー初日を迎え、あと数公演で終了になるってとこまできた。

今年は本当に色んな事があったなぁ…

でも、あっという間に2015年も終わっていくんだな。

色々苦労する事もあったけど、何よりニノに笑顔が戻ってきたのは一番嬉しかったし、下半期はみんな元気に活動できて本当に良かった。

いつ何が起こるか分からないってこういう事を言うんだろうなって本当の意味を理解できたから、2016年はもっともっと周りを見て行動できるようにしたいな。