Girl I need (ページ5)

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「遅い」

と私と匠海の前に座ってるこの男

『京介は今日早かったんだもんね』

「そうだよ、匠海は起きてくれたけど」

「いや、起こしたの間違いやろ」

おっきい目をいっぱいに開いてがん飛ばしてくるこの男
　

「京介一生懸命起こそうとしてからな～」

「こいつ声かけてもまっじで起きねぇの」

めっちゃ口が悪い男が藤牧京介

『ごめんね、昨日帰ったの遅くて爆睡してた

けど、心ではいつも二人のこと思ってる』

「何言ってんの」

『わ、冷た、ねぇ匠海、今日の京介めっちゃ冷たいんだけど』

匠海の袖をつかんで耳打ちしても苦笑いされた

『今日は終わるの一緒だし京介の食べたいもの作る！！』

「ん」

一応機嫌を直してくれたような気がしなくはない

匠海情報では最近入れ違いが多くて話せなかったことを根に持ってるらしい

それに私が連絡を返してないという痛恨のミス

『京介』

「何」

高校の参考書を開いてこっちには目もむけず、

助けの綱の匠海はメイク中

『ここ、間違ってる』

「だから」

やば、ちがくて

『今日朝、京介がいなくてさみしかったよ』

「・・・」

『ごめんね、起きれなくて

返信できなくてごめん』

「匠海には返してた」

『匠海分刻みで送ってくるからさしつこくて』

「ふーん」

『京介のライン見て元気もらって撮影挑んでたの

つらかったけどいつもそういうときに京介からライン来るから』

「既読はついてた」

『でしょ、見れる時間はあったんだけど返すまでは頭が回らなくて』

「体は平気なの」

不器用な優しさを持ってる京介からの言葉はなんだかはがゆい

『うん、もう二人に会えたから元気

それにね、昨日でいったん撮影終わったから』

「そ、

でこれ教えて」

　

さっき指摘した問題

やっと機嫌治った、ふとまえみれば

メイク越しの匠海と目が合って

「ナ・イ・ス」

口パクで伝えてきた、うんとうなずいて

そのまま京介と問題集を解いた