Girl I need (ページ20)

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「俺こそ、この話が来たときさ

A普通に絶好調だったやん、女優として」

匠海がゆっくり話し始めた

「だからAにオファーが言ったって聞いた時

嬉しかったのと同時に断る可能性もあるって思った」

正直驚いた、いつも明るくて何事にもポジティブにとらえる匠海が

そんな風に思ってたなんて

「その時にすぐに連絡しようって思ったんやけど

怖くなってやめたんよ

でもな、すぐAから電話かかってきてさ

匠海！！やったね、これからずっと一緒だね～って

それでめっちゃ気が抜けて」

『うん』

「よく考えたら俺がこうやって思えるようになったのも

Aの影響やなって思って

俺、たくさんいろんなものもらって返せてないなって思って

だからこれからは少しでも寄り添えたらいいなって思ってん」

なにか匠海に言いたかったけど何か口にしたら泣いちゃいそうで

何も言えずに匠海の手を握った

「だから俺が何でも一番に気が付くよ、Aのこと」

って私の手をしっかり握り返してくれた

今思えば京介とすれ違いが多くなってきてから

匠海がずっとそばにいてくれて支えられたと感じた

だから今日もこうやってきてくれたのかな

「ま、だからさ早く京介と話せよな～」

あれは事故だからしかたなかったんよって開き直ってる匠海

『変態』

「いやちゃうって、見えてへんもん俺」

こういうところで素直になれたらいいのになってすごく思った

ありがとう匠海