くろいひつじ (ページ11)

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慎太郎side

俺らに新しいマネージャーが付いた。
事務所でも珍しい女の子だ。

「桜田Aちゃん」

彼女はジャニーさんに連れられ俺達の前に現れた。

すごくしっかりしてるのかと思いきや、毒舌だし、たまに抜けていた。

1ヶ月しかまだ経っていないがよく話した。

寝るのが好きな事。辛いのが好きな事。
でもそれぐらいしか知らなかった。

いつも話を聞いてもらってる側だったか、質問攻めをしようとすると、どこか「私に触れるな。」とどこか壁を感じる雰囲気を出され、話を変えられた。

彼女は最初からどこか闇を持った感じがしていた。

でも、ほんとうに明るい子でよく笑っている。
だから差程気にしてはいなかった。

最近になって彼女が楽屋に業務連絡以外で入ってくる事は無くなってしまった。

俺達は知っていた。彼女が周りの人によく思われて居ないことを。

「やめろ」と声を上げたいが立場上出来ないのが見え見えで咳払いなどをして会話を辞めさすぐらいしか為す術なく悔しかった。

でも彼女は言うんだ、どうしたのと問えば大丈夫って。

俺には何かできる事はないか_____

そう言えば明日はみんなオフだったな、

と思い俺は動き出した。