くろいひつじ (ページ2)

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プロローグページ2

私は別に貧乏でもなくて、ごく普通の幸せな家族だった。

でもそれは、｢外面｣だけで、私は家族の性格が大っ嫌いだった。
親はすぐ人の事馬鹿にしたような口調でずっとしんどかった。

でも、高3の最後の夏。親は消えた。事故だった。

喪失感と何故かせいせいした気分だった。
もう高校生活も終わるも同然だったから家をそのまま
引き継いだ。

リフレッシュしたくて知り合いが誰1人といない東京へ行った。

ふらふら～っと歩いていたら不動産屋があった。
『住む場所も決めないと...』

やはり何処へ来ても考えることは一緒か。と、少し来たことを
後悔していると、1人のおじさんに声をかけられた。

？｢ねぇ、You住む場所探してるの？？｣

東京でもおじさんは絡んでくるのかと思いつつ、
もう二度と会うこともないだろうから返事をした。

『はい。誰も知り合いが居ない所で生きたくて』

？｢そうか。You、いい話がある。住む場所を僕があげよう｣

『は？』
このおじさんは何を言ってるのかと耳を疑った。

？｢申し遅れたね。僕が世界のジャニーだよ｣

『え？は？』
ジャニーと言われてピンと来ない訳なかった。
もちろん学校では暗いわけではなかったから、それ相応に色んなことは知っていた。

ジ｢Youいま何歳？｣

『17です』

ジ｢大学は決めたの？？｣

『......まだです』

ジ｢じゃあ、うちで働いちゃいなよ｣

『え？』

ジ｢Youなにかしたいことある？｣

『......私は誰かの役にたちたい。
誰かをサポートできるような人になりたい』

今までだったらどうせ言っても馬鹿にされると思い誰にも
言わなかったのに、ジャニーさんには打ち明けてもいいような
気がした。

ジ｢じゃあ、適職だね。連絡先渡しておくからまた連絡して。｣

『え、ほんとにいいんですか？』

ジ｢もちろんだよ。じゃあまた。｣

『はい』

時が流れて卒業もした。友達にも恵まれた私は笑顔のまま
卒業した。

もう一生仮面なんて付けなくていい。
すっごく解放された気分だった。私の事を昔虐めてきた子。
裏でこそこそと言ってきた子。嘘を広めた子。

たっくさん居たからこそ、自分はずーっと将来彼奴より
幸せになってやろう。と思っていた。

制服と友と故郷にさよならをして、東京へ行った

誰も私の事を知らない。

第2の人生が始まった。

ーーー誰かがため息をついた
そうそれが本当の声だろうーーー

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