3……おついちさんside ページ25
どうしようもなく弱虫で可愛い詩人を見つけたのはTwitter。
たまにツイートされる恋文に僕自身共感できるところが多くて、気づけばフォローしていた。
思えば見つけた瞬間から君に恋していたんだと思う。
今思えば、だけど。
でもフォローしたからと言っていきなり声かけるわけにはいかないし、何よりこの人の想い人は僕ではないから、声かけるなんて勇気がそもそも湧かなかったってのが正直な気持ち。
“おついちさんがフォローしてくれた!”
可笑しい。
ただ僕たち「2Bro.」のファンとして嬉しいというだけの報告なのに、まるで僕への報告のように受け取ってしまい、持っていたカップを落としそうになるほど動揺してしまった僕。
“はじめまして、ツイートを見て思わずメールしています”
送る気もなかったDMを、途中で送ってしまった。しかもなんか、ストーカーみたいな内容で、だ。
慌てて謝ろうと謝罪と続きを打ち込んだ瞬間。
“おはようございます。……きっと途中で送ってしまったんですよね?違っていたらすみません。でも態々私のツイートに反応をくださりありがとうございます”
年甲斐もなく赤くなっていく顔に今度は本当にカップを落とす。
例え、敬語だろうと今の僕には好きな相手が反応してくれただけで嬉しかったんだ。
毎日、とまではいかない僕たちの二人だけのメールを楽しんだある日、僕から電話はできないかと持ちかけた。
別に文字を打つのは苦ではないが君の声が聞きたくなったから、所詮我慢できなくなったのだ。
“いいですよ”
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作者名:nnanjokei | 作成日時:2018年4月4日 15時