ごくごく ページ11
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うっしーにもフジにも内緒。
Aに会うためにやけに丁寧に髪洗ったりとかスキンケアしたり、服を新調したりなんかして待ちに待ったデート当日。
待ち合わせ場所は初めて会ったカフェ。その後の予定もめちゃくちゃ練っている。待ち合わせは10時にしておいたけど、もちろん10分前行動。
先に俺がコーヒーとか頼んでおいた方が気遣わせないだろ。ま、俺コーヒー飲めねえけど。
「……キヨさん、ですか?」
メロンソーダが届いて口をつける前にAがやってきた。前にゲーム実況者だって教えたからか、こそりと声をかけてきてくれたのに「はい!!!!」とどでかい声で返事した。8分前行動だ。
「来てくれてありがとうございます!」
俺の隣に立つAの細い手をそっと俺の手で包む。Aははは、とわかりやすく苦笑した。
「誘ってくれてありがとうございます。あの……、全然返信してなくてすみません」
「いいっすよ。来てくれただけですげえうれしいです。好きです」
「な、なるほど」
髪染めたのかな、茶色っぽいメッシュになっている。服装は白系統で清楚な感じだ。ホス狂って感じしない。社会人。きれーなお姉さん。
なるほどって、男慣れしてない感じがすげえかわいい。俺に許可もとらずにオレンジフロート頼んでるとこもめちゃかわいい。
俺なんでこの子のことが好きなんだろうとか、なんかどうでもよくなってくる。一目惚れなんだよな、結局。
「わたし、キヨさんに聞きたいことがずっとあったんです」
「なんすか!俺も聞きたいことたくさんっす」
「キヨさんてすごく有名なゲーム実況者じゃないですか」
ひそひそと前屈みで話すAの声を集中して聞く。
「……どうしてわたしのこと、す、すきなんですか?」
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アイ - 本当に大好きです一気読みしちゃいました (4月5日 20時) (レス) @page13 id: 183a2d775b (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - うわすき!! (3月3日 12時) (レス) @page10 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
あお - あああああぁぁぁ!私の好きな物語です!応援してます! (3月2日 8時) (レス) @page9 id: 4f6d70bcc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パパイア佐藤 | 作成日時:2024年2月25日 18時