よろしく ページ1
轟side
俺は更衣室でヒーローコスチュームに着替えながら考えていた。
｢...まさか、Aと一緒の職場体験になるとは思わなかったな｣
駅で偶然会って一緒に歩けただけでも十分嬉しかったのに、一週間Aといられるのだというから、俺はこれからが楽しみになった。
最初はなんでクソ親父がAを呼んだんだと思ったが、もう別にどうでもよかった。
｢てか、どうして俺こんなに嬉しいんだ？？｣
そんな疑問が浮かびつつも着替え終わり、更衣室を出た。
まだAは更衣室から出ていないようなので待っていると2、3分で出てきた。
｢あ、ごめん。待たせちゃったね｣
｢いや大丈夫だ。行くぞ｣
俺たちは奥の部屋に向かって歩く。
視線をさまよわせて、Aのコスチュームを見る。ふと、気になったので聞いてみた。
｢何でA、いつもフード被ってんだ？｣
｢...え｣
｢外でならまだしも、授業中や今みてぇに屋内でも被ってるだろ？邪魔じゃねぇのか？？
コスチュームだけじゃなくて、制服のときも下にフードついたパーカー着てるし｣
｢あー、それは...｣
視線をさ迷わせてしどろもどろになるA。
聞いちゃまずかったか？
｢いや...別に答えたくねぇならいいよ｣
｢あ...ごめん。デクやかっちゃんにも聞かれたこと無かったからちょっとびっくりしちゃって。
...やっぱフード被ってるの変だよね？｣
そう言って苦笑いをするA。
｢別に、フード被ってようが被るまいが、AはAだ。まぁ、Aの顔がちゃんと見えねぇのは残念だけどな｣
｢は...！？////｣
｢どうした？顔赤いぞ｣
｢へ！？いや、その...な、何でもないからっ！
...頼むからそのイケメン発言やめて。照れる｣
Aはフードを深く被り直しながら、顔を背けて言った。
Aが照れてるの可愛いな。
｢緑谷や爆豪がお前を大事にさる理由がなんとなく分かる気がする｣
｢はい？？デクはともかく、何でそこにかっちゃんが出てくるのさ...轟くんって本当に意味分かんない｣
むぅ...っと少し頬を膨らませて話すA。
その仕草に何だか目が離せなかった。
てか、こいつ爆豪の事気づいてねぇのか？？
爆豪も大変だな。
いつも、こんなAを見れる緑谷が羨ましいと思う自分がいた。
そんな話をしていると、部屋についていた。
｢まぁとりあえず、一週間頑張ろうな、A｣
｢うん。よろしくね、轟くん｣
そして俺達は、部屋の扉を開けてクソ親父の待つ部屋に足を踏み入れた。
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 57人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆりあ(プロフ) - デクくんとの小説は少ない方なのでこの作品に出会えて嬉しいです！読みやすく、興味を引くストーリーになっているので、続きが出るのを期待しています。 (2020年7月15日 8時) (
レス) id: 45a22d77c5 (このIDを非表示/違反報告)
seinonishi(プロフ) - 面白いです！続きをお願いします (2020年6月23日 18時) (レス) id: b171c1b3f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夢桜 | 作成日時：2020年4月7日 11時
