運命に目を背ける少女 Part2 【ヒロアカ】 (ページ40)

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轟vs爆豪ページ40

ついに始まろうとしていた雄英体育祭決勝戦。

私は、A組の皆とは別の場所でこれから始まる戦いを見ていた。

今、デクたちのところに行ったらめんどくさそうだし...何よりも、デクの顔を、今見れる自信が私には無かった。

『さぁ、いよいよラスト！！
雄英１年の頂点がここで決まる！決勝戦！！
轟vs爆豪！！今！
START！！！』

開始瞬間、轟くんは大氷結を出した。

『いきなりかましたぁ！！爆豪との接戦を嫌がったか！早速優勝者決定か！？』

瀬呂くんの時ほどの規模じゃないなアレ...つまり、一撃を狙いつつも、次の警戒。

すると、BOOOM！という爆音とともに、氷の中からかっちゃんが現れた。

｢爆発で氷結を防いでモグラみてぇに掘り進めたのか｣

｢んなケッタイな！！｣

強い"個性"だからか、攻撃が大雑把になってるなやっぱ。

BOOOM！ BOOOM！！

轟くんが攻撃しようとしたところを、かっちゃんは素早く避けた。そして、氷を避けるためか、左側の方を掴んで投げ飛ばす。

｢ナメ...ってんのかバァアアカ！！｣ BOOM

場外の方に向かって投げ飛ばされた轟くんは、ラインギリギリで氷壁を作る。

かっちゃんは、すぐに間合いに入った。
だが、轟くんがかっちゃんの右腕を掴む方が早かったようだ。

けれど、炎が使える状況だったにも関わらず、轟くんはその腕を離した。

｢_____...俺じゃあ力不足かよ｣

明らかにかっちゃんはイラついていた。

『左側をわざわざ掴んだり、爆発のタイミングだったり...研究してるよ。戦う度に、センスが光ってくるなアイツは』

『ホウホウ』

『轟も動きは良いんだが...攻撃が単純だ。緑谷戦以降、どこか調子が崩れてるなぁ...』

｢てめぇ、虚仮にすんのも大概にしろよ！ブッ殺すぞ！！
俺が取んのは完膚なきまでの一位なんだよ！舐めプのクソカスに勝っても取れねんだよ！

デクより上に行かねぇと意味ねぇんだよ！！
Aの事でただでさえイラついてんのに...勝つつもりねぇなら俺の前に立つな！！！

何でここに立っとんだクソが！！！｣

そう叫びながら、かっちゃんはまた攻めの態勢に入った。

｢(悪ぃ爆豪。緑谷と戦ってから...万能と話をしてから。自分がどうするべきか、自分が正しいのかどうか、わかんなくなっちまってんだ)｣

その時、

｢負けるな、頑張れ！！！！｣

デク...

そのエールに、轟くんの表情が揺らいだ。